べトナム料理のフォーやタイ料理のトムヤンクンなど東南アジアの
エスニック料理には付き物の
パクチー。近年はファンが増えたそうだが、独特のにおいを嫌う人は少なくない
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パクチーが好きか嫌いかは遺伝するといわれる。最近の研究では日本人の
過半数はその香りを苦手と感じる遺伝子を持っているらしい。大昔に渡来しながら料理に使われなかったのも無理はない
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カメムシのにおいはより強い。雪国では越冬時に室内に侵入し、
クサガメやヘッピリムシなどと呼ばれて嫌われてきた。国内で1000種以上という仲間には果実や野菜、稲などの害虫もいる
▲その
カメムシが例年以上に大発生し、多くの
自治体が注意報を出している。温暖化の影響で越冬した成虫が増えたとみられ、さらに広がる恐れもある。薬剤散布や果実への袋がけを迫られる農家は大変だろう
▲「臭いとは思わないのか
カメムシよ」。万能川柳もたびたび取り上げている悪臭に悩まされている人も少なくあるまい。だが、においを不快に思わない人もいるらしい。
パクチーの場合と同様の遺伝子の働きなら羨ましい。
カメムシ自身はどう感じているのか。密閉容器に入れると、本来身を守るはずの自分のにおいで死んでしまうというから哀れに思えてくる。