斎藤兵庫県知事「パワハラ」疑惑 百条委設置が加速へ 最大会派自民の検討で(2024年5月16日『産経新聞』)

 
文書問題について説明する斎藤元彦知事=兵庫県庁(神戸市中央区

県の西播磨県民局長だった男性(60)が斎藤元彦知事らの言動を「違法行為」などと指摘し、懲戒処分を受けた問題で、県議会は16日、各会派の代表者会議を開いた。関係者によると、非公開の会議では、自民が地方自治法に基づく調査特別員会(百条委員会)の設置を検討していると説明した。他会派や無所属議員の中には百条委の必要性を訴える声があり、最大会派の自民が検討に入ったことで百条委設置の動きが加速する可能性がある。

関係者によると、自民は15日に総会を開き、斎藤氏のパワハラ疑惑などが記載された文書内容を調査する第三者機関や、百条委について協議。百条委に関しては、会派内で設置の必要性や時期などをめぐって意見が割れているといい、自民幹部は「温度差がある。会派の中でもいろいろ意見が出たので、検討を進めていく」と話した。

県議会では、第4会派のひょうご県民連合(9議席)なども設置を目指す意向を示している。85議席(議長を除く)のうち過半数の賛成で設置されるため、35議席(同)を抱える自民の方針が設置を大きく左右する。

複数の会派幹部らによると、この日の代表者会議では自民と公明が第三者機関の設置を県に要請する意向を示し、維新は今後の団総会での協議で方針を決定すると説明。設置要請の意向がまとまれば、議長から県に申し入れる方針が決まったという。

一方、共産(2人)はこの日、第三者機関を設置するよう県に申し入れた。