6月のカレンダーに祝日はない(写真はイメージ)=ゲッティ
大型連休が終わりを迎えた。「えっと、次の祝日はいつだっけ」と、うつろな目でカレンダーを眺めた人はお気づきだろう。次の「海の日」(7月の第3月曜日)まで69日間も祝日がないのだ。SNS(ネット交流サービス)上では「6月は地獄」「6月祝日つくれ」など悲痛な投稿が目に付く。実際に新たな祝日制定を求める動きもあるが、実現の可能性はあるのか。
◇祝日がない6月と12月
6月と同じく祝日がないのが12月だ。だが、11月23日の勤労感謝の日から元日まで、祝日のない期間は5月の大型連休明けから海の日までの半分ほどの38日間に過ぎない。
◇新たな祝日候補
祝日の「空白期間」を短くするための具体的な動きもある。
「海の日なんて突然に出てきた。それに比べたらずっと歴史がある」。玉田さんが言うように、「時の記念日」の起源は古い。
記念日となったのは、1920(大正9)年。渋沢栄一らが役員として名を連ねた「生活改善同盟会」が「時間を正確に守ること」を目標に掲げ、「時間尊重」の考えを広めるために働きかけた。
「日本人は、時間を守ることについては他の国を寄せ付けません。その正確さはどこから来たのか、年1回くらい考えてもよいのではないでしょうか」
玉田さんは、時の記念日を広く知ってもらいたいとの思いで、5年ほど前から国会議員に祝日化を要望するなど活動をしている。
◇良いことばかりではない?
では、6月に祝日が誕生する可能性はどれほどあるのだろうか。
内閣府の担当者は「余暇時間が増える一方、病院が休診となることで困る人もいる。経済も止まる。祝日が増えることが一概に良いとは言えない」と慎重だ。【畠山嵩】