福岡県田川市の市立中学校に通う生徒が、4月5日に自殺し、いじめが原因の疑いがあるとして、市の教育委員会が「いじめ重大事態」に認定する方針などを決めました。 また、この学校では今回の自殺案件とは別に3件の「重大事態」が発生していることが明らかになりました。
田川市教育委員会によりますと、市立中学校に通う3年生の男子生徒(14歳)が、4月5日の始業式の日に自殺しました。 男子生徒は、去年10月ごろに友達から「くさい」などと、からかわれたことをきっかけに、去年11月ごろから不登校が続いていて、いじめを訴えた時点からの欠席数は、国が「いじめ重大事態」の目安とする年間30日を大きく超える64日でした。
学校は本人への聞き取りなどから、いじめを把握していましたが「重大事態」に認定せず、生徒が自殺した日まで教育委員会に報告していなかったということです。
◆田川市 小林清教育長 「生徒が自殺するという本当に悲しい、あってはならない事案。日頃の学校に対する指導不足を痛感している」 また、男子生徒が通っていた中学校では、昨年度、いじめと見られる事案が田川市内で最も多い60件あり、今回の男子生徒の自殺を受けて市教委が調査したところ、報告されていない「いじめ重大事態」に該当する事案が、新たに3件発覚したということです。
田川市教育委員会は、男子生徒が自殺した事案も含めて、いずれも「いじめ重大事態」として認定するとともに、今後、学校内で調査を行うとしています。
テレビ西日本