◆「今国会で節目を」起草委員会設置を提案
自民の中谷元氏は憲法審で「緊急時の国会機能の維持については、いつでも条文起草作業に入れるところまで議論が進んでいる」と強調。改憲原案の起草委の設置を各党派に呼びかけた上で、定例日の毎週木曜以外の憲法審開催も持ちかけて「今国会中に一定の『節目』が迎えられるよう努力する」と意気込んだ。
自民党大会で演説する岸田首相=3月17日
日本維新の会の馬場伸幸代表は自民の提案に同調して「首相は9月の総裁任期までの改憲実現の前提となる国会発議をした上で衆院解散すべきだ」と指摘。維新に加え、国民民主、衆院会派「有志の会」は約1年前、共同で条文案をまとめており、改憲に前向きな立場だ。
◆自民党大会で「総裁任期中に実現」強調
首相は保守層の支持を得るため、事あるごとに改憲への意欲を見せる。3月の党大会では「総裁任期中に実現するとの思いで条文案の具体化を進め、党派を超えた議論を加速する」と明言した。そんな首相に対して、国民の玉木雄一郎代表は審査会で「威勢のいいかけ声だけは続けている。パフォーマンスにしか見えない」とやゆした。
◆改憲の主体は「縛られる権力側ではない」
逢坂誠二氏は「憲法も社会の変化に応じて不断の見直しを行うことが求められている」としつつ、改憲の主体は憲法に縛られる権力側ではなく、主権者である国民だと強調。憲法の順守義務を負う首相が期限を区切った改憲に意欲を示すことを「不見識だ」と訴えた。
◆参院では裏金議員3人を差し替え
参院でも裏金づくりをしていた憲法審の幹事3人が交代する事態に発展している。与党筆頭幹事を務める自民の佐藤正久氏は10日の憲法審後、記者団に「今回の始まりは異常かつ異例だ。自民側に責任がある」と話した。
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