◆「政治家が達成感を得たいだけ」
衆院憲法審査会では、緊急事態で選挙の実施が困難な場合の国会議員の任期延長が主要な論点となっている。自民と公明、日本維新の会、国民民主の4党、衆院会派「有志の会」は、任期延長には改憲が必要との立場で一致している。
質問状は昨年12月下旬、この5党派に送付。任期延長により政権や議員の「居座り」が続くことの危険性や、国民の選挙権の制限につながりかねない点などについて尋ねていた。
4日の会見で専修大の石村修名誉教授は「大規模災害も法律で対応できる。政治家が改憲で達成感を得たいだけだ」と批判。中央大の植野妙実子(まみこ)名誉教授は「憲法には政治家の責任を問う規定がない。政治家の責任を問う仕組みとして選挙は非常に重要だ」と指摘した。(三輪喜人)