明治天皇の皇后、昭憲皇太后が宮中で着用した最高位の正装ドレス「大礼服」に関するシンポジウム「受け継がれし明治のドレス」が6日、東京・渋谷の明治神宮会館で開かれ、秋篠宮妃紀子さまが出席された。
明治時代、近代化が進む日本で、昭憲皇太后は女性皇族で初めて洋装した。現存最古の大礼服で約5年間かけて修復され、昨年に完成した。
シンポジウムでは、修復プロジェクトに携わった国内外の研究者らが成果を報告し、紀子さまは熱心に耳を傾けた。中世日本研究所(京都市)所長のモニカ・ベーテさんは、刺しゅう糸から、ドレスが日本で作られた可能性が高いと指摘した。
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受け継がれし明治のドレス
令和6年は昭憲皇太后百十年祭・霞会館創立百五十周年の式年にあたり、これを記念し、明治神宮・霞会館では「受け継がれし明治のドレス」をテーマとした記念展を実施します。
本展は前後期に分かれ、昭憲皇太后祭の4月11日を含む前期では、明治神宮により昭憲皇太后の御召物を中心とした展示を実施します。特に大聖寺(京都)が所有する昭憲皇太后御大礼服は近年、明治神宮も参画する大規模な修復プロジェクトが実施され、令和5年に永年保存に必要な基本的修復の完了後、本展が東京では初公開となります。今に受け継がれし明治の洋装を表徴する昭憲皇太后の大礼服を、修復復元過程にふれるとともに、宮中へ洋装が導入される以前の重要儀式で昭憲皇太后がお召しになられていた装束、いわゆる十二単なども併せて、広く紹介する展示です。
また、霞会館創立百五十年記念日である6月1日を含む後期では、明治天皇のご意向を受けて発足した華族会館を前身とする霞会館が展示企画を行います。明治天皇からの拝領品や華族会館行幸の際の御下賜品・旧宮家の北白川家から寄贈されたドレスなどを出品します。
【前期】昭憲皇太后の大礼服 4月6日(土)~5月6日(月)
【後期】明治天皇と華族会館 5月25日(土)~6月30日(日)
※前後期で展示品が全て入れ替わります(常設展示品を除く)
※5月7日(火)~24日(金)は展示替期間のため休館となります
休館日 :木曜日(ただし、4月11日(木)、5月2日(木)は開館)
開館時間:午前10時~午後4時30分まで(入場は30分前まで)
入館料 :一般 1,000円 学生・団体 900円 小学生未満無料
※明治神宮崇敬会会員はご本人様含め3名まで無料
企画展(前期)の初日である4月6日(土)に国際シンポジウム『受け継がれし明治のドレス』を開催します。
参加ご希望の方は、下記のリンク先(詳細)をご覧ください。