出席者から事例報告があり、生活困窮者支援団体「つくろい東京ファンド」(東京)のスタッフで、フリーライターとして桐生市で取材を重ねた小林美穂子さんは「多くの人に、福祉事務所へ行くぐらいなら死んだほうがましだと思わせる福祉とは何なのだろうか。構造的な問題を探っていきたい」と話した。
また、調査団が桐生市に提出していた公開質問状に対する市の回答が示され、吉永純・花園大学教授(公的扶助論)は「保護費を1カ月を超えて全額支給しない法的根拠を聞いたら、ないとの回答だった。これには本当に驚いた」と市の対応を批判した。
調査団は5日、午後1~3時に美喜仁(びきに)桐生文化会館で市民集会「誰もが人間らしく生きるために」を開く。シンポジウムのパネリストに小林さん、吉永教授、市民団体「反貧困ネットワークぐんま」の町田茂事務局長ら5人が登壇し、生活保護や生活困窮者支援のあり方について意見交換する。詳細はHPに掲載しており「桐生市全国調査団」で検索。(小松田健一)