塩野義製薬 SDGs促進へセレッソ大阪とタッグ 発達障害や聴覚障害の子どもたちをスポーツ通じ支援(2024年4月5日『ミクスオンライン』)

 
 製薬企業各社でSDGsへの取り組みが広がる中、塩野義製薬はスポーツ業界とのタッグで障害のある子どもたちの健康支援に乗り出している。タッグを組むのは、同じ大阪を拠点とするサッカーJ1セレッソ大阪。4月2日にはSDGsパートナーとしてスポンサー契約を締結。発達障害聴覚障害のある子どもやその家族を対象に、スポーツ教室や観戦ツアーなど家族間交流につながる取り組みを進めていくという障害や疾患のある子どもやご家族の多様性に配慮しながら、スポーツを通じて社会とつながる機会を提供することで、誰もが活躍できる社会創りに貢献していく―。
 塩野義製薬は契約締結の意義をこう掲げる。特徴は「SDGsパートナー」として社会貢献に資する取り組みに主眼をおくという点にある。広告掲出などで企業の知名度向上を狙った従来のスポンサー契約とは異なる形で、社会貢献や社会課題の解決に着目した連携を行う。
 両社では2023年4月に「子どもの未来支援」に関する基本合意書を締結。発達障害児や家族を対象にしたスポーツ教室や観戦ツアーを開催するなど実績を重ねてきた。こうした取り組みをさらに発展させた今回の契約では、発達障害に加え、聴覚障害や療養生活中の子どもやその家族にも対象を拡大。家族で参加できるスポーツイベントの開催などを想定している。

 塩野義製薬の三春洋介執行役員ヘルスケア戦略本部長は「『HaaS企業』への変革の一環として、次世代を担う子どもの成長、健康の推進に取り組むことで、一人ひとりにとっての豊かさが実現できる社会づくりに貢献していく」とコメント。セレッソ大阪森島寛晃代表取締役社長は「契約締結により、更なる連携強化をはかり、既存取組の質の向上や新たな分野での協働にチャレンジしていく」としている。