手話でつながり拡大 金大 県内外の学生ら交流(2024年3月31日『中日新聞』)

 
和スイーツを楽しみながら手話で交流する参加者=金沢市角間町の金沢大で

和スイーツを楽しみながら手話で交流する参加者=金沢市角間町の金沢大で

 県内外の大学生や高校生が集まる手話交流会「はじめまし手」が30日、金沢市角間町の金沢大で開かれた。同大3年の上阪奈那さん(22)が企画したイベントで、初心者からろう者の生徒まで31人が参加。わからない単語は互いに教え合いながら、発声は一切しない手話だけでの会話を楽しんだ。
 同大の手話サークル「tetote」創設者の上阪さんが、昨年11月に手話が使える喫茶店「とまり木」(金沢市武蔵町)で開いた交流会に続き、第2弾として開催。今回は大学生だけでなく高校生にも門戸を広げ、同市窪の県立ろう学校の生徒も招待した。
 上達度の区切りを設けず、複数の少人数グループに分かれた参加者らは自己紹介のほか、趣味や近況などを手話で表現し、時折筆談も交えながら会話した。会場には「かわいい和菓子」をテーマに活動する金沢市の和菓子職人麻生京花さん(22)によるスイーツも並んだ。
 上阪さんは「地震で大変な状況の中でもこうして石川に人が集まることに意味がある。手話のコミュニティーを今後も広げていきたい」と話した。(柴田一樹)