小林製薬廃止工場立ち入り検査へ 大阪市、紅こうじサプリ5人死亡(2024年3月30日『共同通信』

 
 小林製薬の大阪工場=27日夜、大阪市

 小林製薬の大阪工場=27日夜、大阪市

 小林製薬の「紅こうじ」を使ったサプリメントを巡る健康被害問題で、大阪市厚生労働省は30日、食品衛生法に基づき、原料を製造していた同社の大阪工場を立ち入り検査する。工場は昨年12月に廃止されたが、サプリを摂取したとみられる死亡例が計5人に上り、被害が拡大する状況を踏まえた。和歌山県にある移転先の工場も、県と厚労省が31日に検査する予定。
 本社のある大阪市は27日、自主回収対象3商品の回収を命じた。横山英幸市長を本部長とする対策本部を週明けに設置し、商品の回収や健康相談への対応を急ぐ構えだ。横山氏は本社への立ち入りについても「可能性は十分ある」としている。
 小林製薬は29日の記者会見で、健康被害の原因として青カビ由来の天然化合物「プベルル酸」が影響した可能性があると説明。工場をはじめとする製造ラインを点検する方針を示している。
 市が回収を命じた3商品のうち、同社は昨年9月以降に製造された「紅麹コレステヘルプ」の摂取者に健康被害が偏っていると厚労省に報告した。