学校法人ルーテル学院は27日までに、ルーテル学院大(東京都三鷹市)の学生募集を2025年度以降は停止すると発表した。少子化の影響などで22年度から定員割れが続いた。大学院の募集も取りやめる。24年度入学者を含む全学生が卒業するまで教育体制は維持する。21日に開いた理事会で決定した。
法人によると、学部は総合人間学部のみで、入学定員は90人。入学者は21年度は93人だったが、22年度は60人、23年度は42人だった。24年度は43人が入学予定。 ホームページによると、1909年に熊本市に神学校として設立され、69年に現在の三鷹市にキャンパスを移転した。日本ルーテル神学校は残る。
ルーテル学院大学 2025(令和7)年度以降の学生募集停止について
大学関係者 各位
日頃より、学校法人ルーテル学院の教育・研究にご理解とご協力をいただいておりますこと、心から感謝申し上げます。
このたび学校法人ルーテル学院は、2025年度よりルーテル学院大学・大学院の学生募集を停止することを2024年3月21日開催の理事会において決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
本学は、1909年に九州熊本で、牧師を養成するための日本路帖神学校として開学し、のちに東京中野に拠点を移し、1964年には大学認可を受け、1969年に現在の三鷹に移転しました。キリスト教的人間理解に立った対人援助の担い手を育てる大きな使命を掲げ、1976年には社会福祉、また1992年より臨床心理の分野における専門教育を実現してまいりました。「キリストの心を心とする」という建学の精神に基づき、少人数教育と実習教育を特徴とし、一人ひとりを大切にする教育によって、神と世に仕える人材を育て、送り出してまいりました。
しかし、近年の少子化傾向等の影響を受け、2022年度より連続して入学定員を大きく割る事態に至りました。このことに対し、教育体制を見直し、これまで以上に学生募集に力を入れ、経営的努力も重ねてまいりました。
また、極小規模の単科大学として、現在の教育体制を維持することを長期的な視点で検討・分析を重ねてまいりましたが、極めて難しいと判断し、更に大学教育存続のためのあらゆる可能性についても調査・検討を行ってまいりました。しかしながら、今後長期的に経営を継続することが困難と判断せざるを得ず、2025年度より学生募集を停止するという苦渋の決断をするに至りました。
今後、大学は2024年度の新入生も含めた全ての在学生が卒業に至るまで、ミッションステートメントに基づいて、学生一人ひとりの学びと学生生活の充実、将来に向けた取り組みに対する教育的使命を全うするべく、教職員一同、最大限の努力をお約束いたします。
全ての学生が卒業した後も、学校法人ルーテル学院は残り、日本ルーテル神学校の教育と研究を続けてまいります。大学の全ての卒業生に対しての成績、卒業など各種証明書の発行などについては、本法人がこれまでと変わらぬ対応を持って責任を果たしてまいります。
何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2024年度入学予定者とその保護者・保証人、在学生とその保護者・保証人の皆様には、下記日程で説明会を開催いたします。
入学予定者、保護者・保証人対象 説明会 3月27日(水)、3月30日(土)
在学生、保護者・保証人対象 説明会 3月29日(金)、3月30日(土)
2024年3月25日
学校法人ルーテル学院
理事長 大柴譲治
ルーテル学院大学
学 長 石居基夫