名古屋芸術大学 “学長からセクハラ”女子学生が会見(2024年4月2日『NHKニュース』)

愛知県北名古屋市にある名古屋芸術大学の学長からセクハラ行為を受けたとしてこの大学の女子学生が会見を開き、大学による調査委員会が公表した「処分するべきハラスメントが行われたとは認定できない」とする見解を批判しました。

2日、愛知県庁で会見をしたのは、名古屋芸術大学に在籍する3人の女子学生や学生の代理人を務める弁護士などです。学生などによりますと、去年8月、当時、非常勤講師で今月、学長に就任した來住尚彦氏がミュージカルの稽古場に訪れて6人の女子学生の背中や頭をなでたり、10センチほどの距離まで顔を近づけた上で「君はビジュアルがいいね」と発言したりするなどのセクハラ行為を行ったとしています。

 

來住 尚彦(きし なおひこ)氏


会見で学生の1人は「次期学長ということや芸能界とのつながりを強調された。その場ではむかったら自分が所属するコースの予算が削られるのではないかなどと考えると何も言えなかった」などと話しました。

その上で先月、大学のホームページで公表された「処分するべきハラスメントが行われたとは認定できない」とする調査委員会の見解を批判し、セクハラ行為があったことを認めてほしいと訴えました。

学生の代理人を務める田巻紘子弁護士によりますと、被害を訴えた学生は調査委員会の聞き取りに協力したものの、結果の説明を受けていないということで「複数の学生が目撃していることなどから、セクハラに該当するかは争いようのないことだと思う。大学には該当しないとした理由などを明らかにするよう求めるとともに再調査の申し入れも検討したい」と話していました。

これに対し、名古屋芸術大学は今後、被害を訴えている学生に調査結果を説明するとしています。また、來住学長は「不快に感じられることを生じさせてしまった」として謝罪する意向を示しているということです。

 

一部報道に関するお知らせ
2024.03.28 トピックス
令和6年3月28日

 一部報道に関するお知らせ

 この度、当学校法人が運営する名古屋芸術大学に関するハラスメント報道に関して、学内・学外の皆様にご心配をおかけすることとなり大変申し訳ありません。

 一部報道されているとおり、2024年2月28日付けで、次期学長就任予定者が、2023年8月19日に教育活動状況の把握の一環としてミュージカル練習を見学した際にハラスメント行為があったとして、学生の方々より調査依頼がありました。

 名古屋芸術大学には「ハラスメントに関する規程」が定められております。そこで、その規程に基づき「調査委員会」を立ち上げることになりましたが、今回の調査依頼はハラスメントに関するものであり、当法人としても調査により慎重を期するため、学内職員だけでなく特別に学外の外部弁護士2名を選任し、調査委員会のメンバーに加わっていただきました。そして外部弁護士の方には3月中旬に、調査依頼をされた学生の方、ハラスメントを受けたとする学生の皆さん、そして次期学長就任予定者、ならびに8月19日にその場にいた当法人の職員に対し、ヒアリング調査をしていただきました。

 外部弁護士の方には慎重に事実認定をしていただき、その調査結果が2024年3月28日(木)に調査委員会から提出されました。本来ならば、3月30日(土)に開催する理事会において、同調査結果の内容を確認する予定でしたが、今回は緊急に理事会メンバーに確認を取らせていただきました。その結果、処分するべきハラスメントが行われたとは認定できない、との結論に至りましたことを、ご報告させていただきます。

 ただ、学生の皆さんに不快な念を与えてしまっております。当法人としては学生の皆さんに深くお詫びをするとともに、今後は今まで以上に教職員へのハラスメント研修など徹底して、学生の皆さんが学修しやすい環境整備に努めてまいりたいと思っております。 

 なお、憶測による報道は、学生の皆さんをはじめ関係者のプライバシーを損なうものであり、謹んでいただきますようお願い申し上げます。

 

学校法人名古屋自由学院
理事長 川村大介