愛子さま “パパっ子”で才能豊か…卒論のテーマに選ばれた“皇室に生涯を捧げた内親王”との共通点(2024年3月27日『女性自身』)

3月26日、10年ぶりに伊勢神宮に参拝するため、三重県を訪問された愛子さま。現地は歓迎ムードに包まれている。

 

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神宮関係者はこう語る。 「多気郡にある斎宮歴史博物館も見学されると伺いました。秋篠宮家の眞子さんや佳子さまも伊勢にいらっしゃいましたが、斎宮歴史博物館にはお立ち寄りになっていません。

愛子さまのご希望があってのご訪問のようです」 天皇の代わりに伊勢神宮の神々に仕えるために選ばれた未婚の皇女が“斎王”であり、斎王たちの住居が斎宮だ。 斎王と同じように、天皇の代わりに京都の下鴨神社上賀茂神社両神社に奉仕した皇女を“斎院”といい、愛子さま卒業論文のテーマに選ばれた後白河天皇の皇女・式子(しょくし)内親王も斎院を務めた。

論文のタイトルは「式子内親王とその和歌の研究」。 愛子さまの卒論執筆の指導に当たった学習院大学文学部日本語日本文学科の中野貴文教授は、本誌の取材にこう語る。

式子内親王が活躍した中世では、和歌は優雅さとはほど遠い先鋭的な芸術で、自分以外の人物になりきって、たとえば“失恋”など、与えられたテーマにそって詠むものでした。現代の歌手に近く、女性が男性の恋心を表現することもありました。

式子内親王内親王という立場でありながら、和歌の世界で厳しい指導を受けながら修練を重ね、多くの優れた歌を編み出したのです。

源氏物語』や『古今和歌集』といった、当時の古典を読み込んでいることを前提に、言葉を磨き上げていった時代です。 宮さまは研究者レベルの知見を踏まえたうえで、さらにご自分の見解を加えられ、論文を書かれました。

私自身この1年間、宮さまと学び、議論ができたことは、とても楽しみでした」 学習院大学卒業にあたって宮内庁が発表した愛子さまのコメントには、こんな感謝の言葉もつづられている。 《指導教授の先生からのアドバイスと心強い励ましのお言葉、研究室の皆様の温かいサポートを頂き、無事に提出できた時には、ほっとした気持ちと同時に大きな達成感がありました》

 

運命と向き合った激動の時代の皇女
充実した学生生活を終え、成年皇族として、そして社会人として新たな一歩を踏み出される愛子さまだが、運命の岐路も迫っている。ついに皇室典範改正に向けて、与野党が動き始めたのだ。

「3月18日、自民党は『安定的な皇位継承の確保に関する懇談会』で、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する皇室典範改正案について議論しましたが、出席者から反対意見は出ませんでした。早ければ6月に改正案が国会で可決される可能性が高くなっています。

そうなれば愛子さまは結婚しても、“皇女”として皇室に残られることになるでしょう」(皇室担当記者)

雅子さまはかつて親しい知人に、「愛子には愛子の持って生まれた運命があります」と、漏らされたという。宮内庁関係者はこう語る。

天皇陛下雅子さまの願いはただ一つ、愛子さまが幸せな人生を送られることにほかなりません。そのためには、皇室に残ると残らざるとにかかわらず、ご自身で人生を切り開く術を身に付けていってほしいと願われているのです。

日本赤十字社ご入社を後押しされたのも、その一環でしょう。いっぽうで愛子さまは、非常にご両親思いです。両陛下に同行されてのお出ましにも積極的で、今後はご一家そろって臨まれる公務も増えていくことでしょう。“結婚後もずっと両親の力になりたい”と、皇室に残られることを希望されているようにお見受けします」

卒業論文執筆のために、愛子さまがその人生を追体験された式子内親王も、皇室に生涯を捧げた皇女だった。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんが、その生涯について解説してくれた。

愛子さまは、多大な時間と情熱を卒論執筆のために注がれたと伺っています。おそらく同じ内親王として、強いシンパシーを式子内親王に抱かれていたのだと思います。

中世文学にふれるなかで、その和歌や詠み手の生涯を知り、遠い祖先にあたる女性の生き方や考え方に深い関心をお持ちになったのでしょう。当時は皇女と非皇族の結婚はまれで、生涯独身だった皇女も少なくなかったようです。式子内親王も結婚はしていません。

式子内親王が生きたのは、平安時代から鎌倉時代にかけてで、武家の台頭により、皇室そのものが揺れ動いた時代です。内親王自身も、天変地異や政治的陰謀に巻き込まれました。そうした不遇ともいえる環境のなかで、自分の運命と向き合い、感受性豊かな自律性のある女性として、才能を大きく開花させ、生涯をまっとうした皇女なのです」

また式子内親王が斎院を務めている間、父の後白河天皇は、頻繁に両神社を訪れたという。

後白河天皇崩御後、式子内親王は父を追憶する歌を多数詠んでいます。愛子さまもお小さいころから“パパっ子”で、いまも陛下と仲むつまじい様子をお見せになります。そういった父娘の関係性も、愛子さま式子内親王の共通点と言えるかもしれません」(前出・宮内庁関係者)

伊勢ご訪問で足を運ばれる斎宮歴史博物館では、神に仕えることで皇室に尽くした祖先たちの生涯を振り返りながら、愛子さまはご自身の将来にも思いを馳せられる。

「女性自身」2024年4月9日号

 

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