パドレスとの開幕戦で、大谷翔平(右)とともに戦況を見守る水原一平氏(左)=20日、高尺スカイドーム(長尾みなみ撮影)

 

中学校で令和7年度から使われる教育出版の教科書で、米大リーグの大谷翔平選手を支えてきた水原一平・元通訳の活躍が紹介される予定だったことが22日分かった。

教科書は文部科学省の検定に合格したが、急遽(きゅうきょ)内容の差し替えが必要となり編集担当者らが対応に追われた。

掲載を予定していたのは3年生向けの英語教科書。アスリートをサポートする夢を抱く生徒と教員の会話文で、大谷選手がチームに溶け込めるように手助けした水原元通訳の活躍を紹介した。

大谷選手は多くの教科書に登場するが、水原元通訳に焦点を当てたのは教育出版のみ。担当者は「報道されている内容が事実だとすれば、内容の差し替えも含めて検討せざるを得ない」とし「他社とは違った視点で取り上げたと自負していただけに残念だ」と述べた。

検定合格後に内容の変更を申し出る訂正申請が想定される。文科省教科書課の担当者は「こうした不祥事で訂正申請が行われた例はあまり聞いたことがない」と話した。

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