今一番泊まりたい温泉宿 1位は地震で被災、休業中の老舗旅館(2024年3月17日『毎日新聞』)

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地震の影響で施設建物が被害を受けた和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」=石川県七尾市で2024年1月6日午前11時8分、幾島健太郎撮影
地震の影響で施設建物が被害を受けた和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」=石川県七尾市で2024年1月6日午前11時8分、幾島健太郎撮影

 

 今一番泊まりたい温泉宿は休業中。エールを送りたい--

 宿泊プランの比較サイトやアプリを運営するインターネットプロバイダーの「BIGLOBEビッグローブ)」が毎年実施する「みんなで選ぶ温泉大賞」で、今行きたい、泊まりたい宿の1位に、石川県七尾市和倉温泉の老舗旅館「加賀屋」が選ばれた。6位にその別邸で同温泉の「加賀屋別邸 松乃碧(みどり)」もランクインした。

 加賀屋も松乃碧も1月の能登半島地震で被災し、休業している。加賀屋によると付近は水道が復旧しておらず、営業再開のめどはたっていない。だがビッグローブによると、「再開したら訪れたい」「応援したい」などとの声が集まったという。

 調査は2023年12月から翌年2月にかけ、インターネットやスマートフォンのアプリで投票を募り、6771票の有効票を得た。08年度から始め、新型コロナウイルスの影響があった21年度を除く毎年実施しており、今回で15回目となる。

 東西に分けて番付を発表している温泉地ランキングでは、東の横綱が15年連続で草津温泉群馬県)、大関箱根温泉郷(神奈川県)となり、観光の楽しみやすさも含めて評価が高かった。西の横綱は温泉の種類が豊富な別府温泉郷(大分県)が選ばれ、大関は温泉街も人気のある城崎温泉兵庫県)となった。

 旅館・ホテルのランキングでは東の横綱鬼怒川温泉(栃木県)の「あさや」、西が神戸みなと温泉(兵庫県)の「蓮」だった。今行きたい、泊まりたい宿は今回新設されたランキングで、加賀屋に次ぐ2位は古牧温泉青森県)の「星野リゾート 青森屋」、3位は熱海市静岡県)の「星野リゾート リゾナーレ熱海」だった。【デジタル報道グループ】