4歳次女殺害、夫婦を再逮捕へ 同じ有害物質を夫の姉に飲ませ殺害した疑い 2018年に不審死(2024年3月6日『東京新聞』)

 
 東京都台東区の自宅マンションで、当時4歳の次女を中毒死させたとして両親夫婦が逮捕された事件で、夫の姉を同様の手口で殺害したとして、警視庁捜査1課が6日、ホテル運営会社社長の細谷健一(43)と妻志保(37)両容疑者=いずれも同区=を殺人容疑で再逮捕する。捜査関係者への取材で分かった。

◆夫の姉の遺体から「エチレングリコール」由来物質

 捜査関係者によると2018年4月ごろ、健一容疑者の姉の細谷美奈子さん=当時(41)=に有害な化学物質エチレングリコールを摂取させ、同29日ごろに区内の美奈子さん宅で中毒死させた疑いがある。会社の経営権や相続を巡るトラブルがあったといい、詳しい経緯を調べる。
 美奈子さんは夫婦と同じマンションの別の部屋に住んでいた。同年5月2日、別の親族が「美奈子の姿が見えない」と110番した。浅草署員らが合鍵で部屋に入り、遺体を発見した。遺体は行政解剖され、一部が保存されていた。
 次女の死亡後、捜査1課は美奈子さん死亡の経緯を捜査し、腎臓からエチレングリコールに由来する物質を検出した。夫婦がエチレングリコールを購入したことや、他に関与した人物がいないことなどから、夫婦が殺意を持って飲ませたと判断した。
 夫婦は次女にエチレングリコール抗精神病薬オランザピンを飲ませて殺害したとして、今年2月14日に殺人容疑で逮捕された。