異例の土曜国会審議は被災地への配慮 岸田首相が説明(2024年3月2日『毎日新聞』)

2024年度の予算案が衆院本会議で可決された後、報道陣の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2024年3月2日午後5時45分、和田大典撮影拡大
2024年度の予算案が衆院本会議で可決された後、報道陣の質問に答える岸田文雄首相=首相官邸で2024年3月2日午後5時45分、和田大典撮影

 岸田文雄首相は2日、衆院本会議で可決された2024年度予算案について、賃上げや子育てなどのための施策が盛り込まれているとして「スピード感を持って実施するために必要な予算だ。引き続き参院での審議を通じて、早期の成立に向けて努力を続けていきたい」と述べた。

 異例となる土曜の国会審議となったことについては、予算案を同日中に衆院通過させ、23年度内の予算案成立を確実にする必要性に言及。「年度内の成立が確実なものでないとしたならば、被災自治体においても、年度内成立がなされなかった場合の準備をしなければならない」と述べ、被災地への配慮だったと強調した。

 首相は「この予算は、仮設住宅の完成、引き渡しのための費用となる。生活なりわいにとって不可欠な予算等を含んでいる」と説明。石川県の馳浩知事から「これで安心して復興・復旧に取り組むことができるという言葉もいただいた」と語った。【鈴木悟