安倍・二階派5人も公開の場で「裏金」説明へ 衆院政倫審、出席渋るなどドタバタあったが…首相表明で一転(2024年2月28日『東京新聞』)

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)を巡り、野党が公開の場での出席を求めていた安倍派、二階派の幹部5人が28日、テレビ中継も含めた全面公開の場で説明する方向となった。野党関係者が明らかにした。28日午前に自ら政倫審への出席を表明した岸田文雄首相(自民党総裁)を含め、計6人が出席して全面公開で行われる見通しとなった。
(左から)高木毅、西村康稔、松野博一の各氏

(左から)高木毅、西村康稔松野博一の各氏

 衆院政倫審は29日と3月1日に開く方向で調整している。首相と二階派武田良太総務相が29日に、安倍派の塩谷立文部科学相ら4人が3月1日に出席して審査を行う予定。
 裏金事件の実態解明を巡っては、当初は安倍派事務総長だった西村康稔経済産業相、塩谷氏、松野博一官房長官、高木毅前国対委員長二階派事務総長の武田良太総務相が政倫審に出席する意向を示し、28日と29日に開催する方向で調整していた。
 だが、公開を容認していたはずの西村氏ら2人が「出席拒否」に転じるなど自民の対応が二転三転し、野党との交渉がまとまらず、28日の開催は見送られていた。局面の打開を狙った首相の出席表明により、派閥幹部ら5人の対応が軟化したとみられる。(大野暢子)