天皇陛下が2月23日、64歳の誕生日を迎えられた。陛下は2019年、59歳で即位して、令和の時代が始まった。天皇、皇后として歩み出したおふたりは、その「1年目」から様々な場面で笑い、互いを見つめ合い、豊かな表情で私たち国民の目をひきつけてきた。
【写真】思わず目が釘づけ!くるくると表情が変わる陛下と雅子さま
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天皇陛下と皇后雅子さまは、公務の場でも感情表現が豊かだ。令和皇室の特徴のひとつは、公務の現場でさえ、ユーモアと笑顔が絶えないことだろう。
そうしたシーンは、令和皇室がスタートした2019年秋に執り行われた「即位の礼」の一連の儀式でも見てとれる。
パレードである「祝賀御列の儀」に臨んだおふたりは、笑顔で言葉を交わしている様子。豊かな表情の写真からは、まるでその声が実際に聞こえてくるようだ。 5月、令和皇室が迎えた初の国賓が、米国のトランプ大統領とメラニア夫人だ。 皇居・宮殿の東庭での歓迎行事と宮殿での会見は、終始リラックスした雰囲気だった。雅子さまとメラニア夫人は、互いの子どもの教育やスポーツ、メラニア夫人が取り組む青少年育成活動について、話が弾んだという。
大統領夫妻の見送りを終えたおふたりは、はじけるような笑顔を見せたが、その笑顔は手ごたえと安どの表れかもしれない。
9月、天皇と皇后の三大行幸啓のひとつである「全国豊かな海づくり大会」のため、おふたりは秋田県を訪れた。その開会式前日にあった歓迎レセプションで、おふたりは健康的な笑顔を見せた。
「さかなクン」 そう声をかけたのは、会場を後にしようとしていた天皇陛下だった。
天皇陛下から声をかけられた時の衝撃を、魚類学者のさかなクンは「ギョギョっとしました」と振り返っている。
陛下は皇太子時代から、さらりとアドリブを効かせつつ、人びとと交流してきた。そしてこの時、さらにユーモアのセンスを発揮してツッコミを入れたのが、雅子さまだった。 「やはり今日も頭に召していらっしゃるんですね」
いつもさかなクンがかぶっている、ハコフグの帽子のことだ。 「皮膚の一部です」 さかなクンの気の利いた返しに、雅子さまも思わずにっこり。
6月に天皇、皇后両陛下が訪れたのが、秋田県の動物愛護センター「ワンニャピアあきた」。おふたりは子どもたちと一緒に犬や猫に触れたり、散歩の方法を学んだりした。
雅子さまの膝の上に秋田犬が乗ってきて、「かわいい」と笑顔の雅子さまがキスをするひと幕もあった。
令和も6年目に入った。 コロナ禍で人びととの触れ合いが難しい時期もあったが、現場に戻ってきた陛下と雅子さまは、ユーモアと笑いで、そこにいる人びとを心和ませる。そして、春風のような長女の愛子さまも加わり、いよいよ令和流の色は鮮やかになりそうだ。
(AERA dot.編集部・永井貴子)