聴覚障害者の「デフリンピック」来年東京で開催 秋田で講演会(2024年2月18日『NHKニュース』)

 


来年、日本で初めて開かれる聴覚障害がある人たちのスポーツの国際大会「デフリンピック」に向けた機運を高めようと、秋田市で講演会が開かれました。

100年の歴史がある「デフリンピック」は、夏と冬の大会がそれぞれ4年おきに開かれていて、来年11月に日本で初めて東京で行われます。

18日は、秋田市の県社会福祉会館で大会の目的などを伝える講演会が開かれ、およそ140人が集まりました。

講演会では、大会の運営委員長を務める久松三二さんが「日本の障害者スポーツパラリンピックが中心だが、多くの人にデフスポーツも知ってもらい、東京大会を成功させたい」と手話で意気込みを語りました。

パラリンピック研究会が行った10年前の調査では、国内でのパラリンピックの認知度は98%だったのに対し、デフリンピックは11%にとどまっているということです。

そうした状況も踏まえ、久松さんは「来年の大会ではスムーズに会話ができるよう、デジタル技術を活用して一般社会にも広げたい」と話していました。

講演会を開いた県聴力障害者協会の工藤憲一会長は「デフスポーツを通して、耳が聞こえない子どもたちに夢を持ってほしい。聞こえない人も聞こえる人も一緒に大会を盛り上げ、バリアフリー化が進むきっかけにしたい」と話していました。