自民党派閥の裏金事件で党役職停止6カ月の処分を受け、先の総選挙での出馬を見送った旧安倍派の杉田水脈前衆院議員。来年夏の参院選全国比例で党公認を目指すことを公表している。その杉田氏が10月29日、自身のYouTubeにショート動画を投稿した。
という言葉とともに、赤い革張りの運転手に座った杉田氏は、
と、自身もかつて“セリカ族”だったことをご機嫌に語った。
結果的に、高市早苗前経済安保相は総裁選で健闘するも敗れ、杉田氏は立候補の辞退に追い込まれましたが、2人の結束は強いですよ。今回の投稿も、結束をアピールする目的でしょう」(政治部記者)
総裁選でも2人は強い“絆”を発揮したという。
「杉田氏は総選挙で、公認を外された萩生田光一氏の選挙区に応援で入る一方、全国の選挙区を飛び回っている高市氏に代わり、選挙カーで高市氏の選挙区内を回りました。まさに一蓮托生というか、党内で“ヒール”の立場の高市氏と杉田氏のタッグは、かつての全女で言うなら“極悪同盟”ですね」(同前)
保守派の2人は支持を次々と失っている状態だという。
「高市さんを総裁選で推薦した議員の11人が衆院議員でした。しかし、杉田さんを含めうち7人が、今回の選挙で議席を失っているんです。結果的に党内での求心力が大幅に落ちています。仮に石破政権が来年の参院選までもたず、再び総裁選をおこなうことになったとしても、推薦人を借りざるを得なくなるでしょう。杉田氏と高市氏のタッグを冷めた目で見る人は多いですよ」(同前)
2人を冷遇しているのが、森山裕幹事長だ。
「そもそも杉田さんに引導を渡したのが森山幹事長ですからね。今回の衆院選に出馬しても、比例名簿では下の順位になるから諦めるべきだと、杉田氏のことを諭したようです。さらに来年には参院選があるから、そこに備えた方がいいと伝えたようですね。杉田さんはこれを受け入れたようですが、参院選での全国比例の公認が確約されたわけではありません。杉田さんも置かれた状況はわかっているようです。
自民党そのものが支持を失っているわけだが……。