立憲民主党の野田新代表は、新たな執行部人事で、幹事長に小川淳也氏、政務調査会長に重徳和彦氏などを起用することを両院議員総会に提案し、承認されました。
記事後半では新執行部に選ばれた議員のプロフィールも紹介しています。
野田代表 新執行部を提案し承認される
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野田代表ら幹部が各党あいさつ回り
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《立民 新執行部 プロフィール》
◇幹事長:小川淳也(おがわ・じゅんや)氏
幹事長に起用された、小川淳也氏は衆議院香川1区選出の当選6回で、53歳です。旧自治省、今の総務省を経て、2005年の衆議院選挙で初当選し、民主党政権では、総務政務官や党の政務調査副会長などを務めました。
2017年の衆議院選挙の際に、当時の民進党が分裂し、希望の党に参加しますが、その後、無所属で活動し、2020年に立憲民主党に加わりました。この年には自身の政治活動を追ったドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」が公開され、話題となりました。
3年前、2021年の衆議院選挙での党の敗北を受けて行われた、代表選挙に立候補し、泉前代表にやぶれましたが、政務調査会長に起用されました。その後は、党の税制調査会長などを務め、今回の代表選挙では、野田新代表を支援しました。
小川氏 “身に余る重責 党内と真摯に丁寧に向き合う”
幹事長に起用された、小川淳也氏は両院議員総会のあと、記者団に対し「非常に身に余る重責だ。みずからの役割をよく自覚し誠心誠意、全身全霊で取り組みたい。次の衆議院選挙に向けて、総理大臣を経験した野田代表の安定感や迫力を引き出したい。世代や感性の面で代表を補うことがあれば、私たちの務めを果たし、いいチームをつくりたい」と述べました。
また、ほかの野党との連携について「小選挙区で野党の候補者を1人に絞り込むことが望ましいことは間違いない。野党各党との信頼関係や将来に向けたさまざまな展望などを共有する環境をつくることに尽きる」と述べました。
一方、党内の一部から今回の人事に疑問の声が出ていることについて「どのような人事でも、賛同する声もあれば、懸念や反対の声が上がることも当然だ。最終的に自民党に代わる選択肢をつくる使命や責任は変わらない。党内の皆さんと真摯に丁寧に向き合っていきたい」と述べました。
◇政調会長:重徳和彦(しげとく・かずひこ)氏
重徳氏 “政権政党になれるという政策を”
◇国対委員長:笠浩史(りゅう・ひろふみ)氏
笠氏 “論戦してから解散を”
◇選対委員長:大串博志(おおぐし・ひろし)氏
大串氏 “政権交代 実現できるよう頑張る”
リベラル系議員 党内最大グループ 疑問や不満の声相次ぐ
今回の代表選挙で枝野元代表を支援したリベラル系の議員でつくる党内最大のグループは24日午後の両院議員総会に先立ち、国会内で緊急の会合を開き、グループの顧問の枝野氏を含むおよそ20人が出席しました。
この中でグループの幹部が代表選挙の告示を前にグループを離脱し、野田新代表の陣営に加わった小川淳也氏が幹事長に起用されることなど、野田氏側から伝えられた人事案を説明しました。
これに対し、出席者からは「党内に有為な人材がたくさんいるのに、野田新代表は、主要な役職を自分の陣営から起用している」とか「応援しにくい内容の人事だ」など、疑問や不満の声が相次ぎました。一方で「党内融和を図るべきだ」という指摘も出ました。
グループの多くの議員は両院議員総会に出席しましたが、一部の議員は欠席したり、途中で退席したりしました。
【立民代表選 結果】野田新代表 党役員骨格人事「刷新感重要」
《各党反応》
維新 馬場代表「党内まとめれば協力関係を加速」
維新 遠藤国対委員長 “政治改革などで協力”
日本維新の会の遠藤国会対策委員長は、記者団に対し「野田新代表とたびたび話はしているが、共通点が多く、一緒にやれることはある。国会の中の協力関係や信頼関係をより醸成していくことが大事で、それには政治改革がスタート地点になる」と述べました。
そして、来月1日に召集される臨時国会の冒頭に、政策活動費の廃止や、企業・団体献金を禁止などを盛り込んだ、政治改革の法案を野党各党で共同提出するため、立憲民主党などに働きかける考えを示しました。
また、野田新代表が意欲を示す、次の衆議院選挙に向けた野党間の連携について「状況に応じて判断していくべきだ。野党の議席を増やせば、与党が『ゆるゆる』にならず、国民の期待につながる。国民の期待値を上げることを全否定する必要はない」と述べました。