大谷翔平「痛い!」左前腕内側に死球で絶叫し球場大ブーイング 試合後の検査では打撲で骨に異常なし(2024年8月26日『スポニチアネックス』)

<ドジャース・レイズ>8回、死球を受けるドジャース・大谷(撮影・西尾 大助)

ドジャース・レイズ>8回、死球を受けるドジャース・大谷(撮影・西尾 大助)

インターリーグ ドジャース3―1レイズ(2024年8月25日 ロサンゼルス)

 ドジャース大谷翔平投手(30)が24日(日本時間25日)、本拠でのレイズ戦に「1番・DH」で先発出場。3打席凡退して迎えた第4打席は左手首に死球を受け、周囲をヒヤリとさせた。ここまで7試合連続で安打を放っていたが、この日が3打数無安打1死球で連続試合安打が止まった。チームは接戦を制して連敗を阻止し、6連勝を飾った2位ダイヤモンドバックスとの3ゲーム差を死守した。

 8回先頭で迎えた第4打席は左腕ラブレディーとの対戦。初球は自打球を当てて大声をあげると、カウント2―1からの内角シンカーが左手首に直撃し、思わず大谷が「痛い!」と大声を上げた。左手首を押さえて苦悶(くもん)の表情を浮かべたが、次打者ベッツが2ランを放って勝ち越した。2死後にもマンシーが死球を受けると、マンシーがにらみ返してラブレディーに対して言葉を発する場面もあり、球場が騒然となった。

 試合後、デーブ・ロバーツ監督は左手首付近に死球を受けた大谷について軽症を強調した。レントゲン検査の結果異常はなく、左前腕内側の打撲だったそうで「大谷は大丈夫だ。スキャンをしたが、異常はなかったと聞いている」と説明。「本当に怖いよ。 いつも息をひそめてしまう。数カ月前、(左手骨折の)ムーキーがそうだった。翔平にボールが当たったが、幸運にも前腕に当たった。でも、手の小さな骨とかそういうことを話し始めると、4~6週間もかかる。この時期にそれは怖いことだよ」と軽症に胸をなで下ろしていた。大谷は試合後のクラブハウスではアイシングはせず、テーピング処置のみだった。

 前日の一発で今季一度もトップに立ったことがなかったナ・リーグ打点王争いは94打点で、トップのブレーブス・オズナについに並んだ。本塁打は2位オズナと4本差に広げて、これで打撃2冠。8月序盤は打撃不振だったが23日の試合後に「ここ数日は見え方がやっぱりいい。自分自身の調子が一番」と語った通り、2試合連続マルチ&7試合連続安打。1割台が続いていた月間打率も.222、過去7戦4発と復調してきている。

 打率は.294に引き上げ、1位のオズナに1分3厘差とし、日本選手初のトリプルスリー、3冠王は再び射程圏に入ってきた。前日までで年間51本塁打&49盗塁ペース。前人未到の50本塁打&50盗塁も現実味を帯びている。