パリオリンピックスケートボードは、女子ストリートの予選が行われ、世界ランキング1位の14歳、吉沢恋選手が予選トップとなるなど、日本の3人の選手全員が上位8人による決勝に進みました。

スケートボードの女子ストリートの予選は、28日、パリ中心部にあるコンコルド広場で行われ、日本からは、世界ランキング1位で14歳の吉沢選手、世界2位で15歳の赤間凛音選手、世界4位の19歳で東京大会で銅メダルを獲得した中山楓奈選手の3人が出場しました。

ストリートは、階段やレールなどが設置されたコースで、▽45秒の間に何回も技を繰り出す「ラン」を2回、▽一発の大技で勝負する「ベストトリック」を5回行ったうえで、得点が高かった「ラン」と「ベストトリック」2つをあわせた、3つの合計点で順位を競います。

このうち吉沢選手は、2回目の「ベストトリック」で、ボードを回転させたあとにレールを滑り降りて着地する「キックフリップボードスライド」を決めるなどして、合計258.92をマークし、予選トップで上位8人による決勝に進みました。

また、赤間選手は257.99で予選2位、中山選手は245.52で予選5位となり、日本の3人の選手全員が決勝に進みました。

日本選手が表彰台の独占を目指す上でライバルとなる外国選手のうち、世界3位の16歳で東京大会で銀メダルを獲得したブラジルのライッサ・レアウ選手は、「ベストトリック」で出場選手中ただ1人、90点を超える92.68をマークし、予選7位で決勝に進みました。

決勝は、日本時間の29日午前0時に行われる予定で、日本の3選手を含めて8人全員が10代の選手で競います。

吉沢恋「1本目のランがミスなくでき 自信に」

予選トップで決勝に進んだ吉沢恋選手は、みずからの順番を終えた直後「1本目のランがミスなくできたので自分の中で自信になり、その後の流れを作ることができた。決勝もまずは楽しんで、1本目からミスなくできるように頑張りたい」と話していました。

赤間凛音「決勝では必ず金メダルを」

予選2位で決勝に進んだ赤間凛音選手は「初めてのオリンピックはすごく緊張したが、観客の盛り上がりで楽しく滑ることができた。決勝では必ず金メダルをとりたいので、最後まで諦めないで自分らしく滑りたい」と話していました。

中山楓奈「3選手で楽しく滑って表彰台に」

予選5位で決勝に進んだ中山楓奈選手は「練習では緊張してうまく動けなかったが、本番はすべての力を出しきることができた。決勝では日本の3選手で楽しく滑って表彰台に乗れたらすごく幸せなので、自分の滑りをして悔いのないようにしたい」と話していました。

スケートボード選手のユニフォーム 胸には魚の「コイ」

東京オリンピックで日本勢があわせて5つのメダルを獲得したスケートボード

パリ大会での活躍が期待される選手たちのユニフォームの胸には魚の「コイ」のマークがあしらわれています。

このうち吉沢恋(ここ)選手は、名前の漢字が同じ読み方の「こい」であることから、このユニフォームを気に入って着ているということです。

吉沢選手は23日の公式練習の終了後に「漢字は違うけど名前が同じ『こい』なので、縁起がいいなと思って、いつもこのマークが入っているユニフォームを着ています。楽しんで滑りたいです」と話していました。