【会見全文】鹿児島県警不祥事隠ぺい疑惑 野川本部長が緊急会見で隠ぺい否定(2024年6月7日『鹿児島テレビニュースKTS』)

警察の内部資料を漏えいした疑いで逮捕された鹿児島県警の前生活安全部長が、「野川本部長が現職警察官の事件を隠ぺいした」と訴えていることについて野川本部長が7日夕方、県警本部ロビーで緊急会見し、隠ぺいを否定しました。以下、会見の全文です。
鹿児島県警・野川明輝本部長:
捜査中の国家公務員法違反事件につきまして、昨日(6日)、私が私自身の隠ぺいについて否定しなかったなどと報道等で取り上げられていますので、改めて一言申し上げます。
まず、被疑者が勾留の理由の開示の中で述べた2つの事案、いずれについても必要な対応が取られていまして、それらについて私が隠ぺいの意図を持って指示を行ったと言うことは一切ございません。この点明確に申し上げます。
また昨日(6日)申し上げましたが、被疑者が勾留の理由の開示の中で主張していることについては、本件の動機に関することです。なぜそのような主張を行ったのかについては事件捜査の中で必要な確認を行っていくべきものと考えています。その上で本件の事件の捜査が終結した際には、説明できることについてはしっかりと説明してまいりたいと考えています。
記者:きのう(6日)明確に否定しなかったのはなぜですか?
鹿児島県警・野川明輝本部長:一義的には事件捜査の中で事実が確認されるべきものです。ただ私が否定をしなかったということについて報道等で取り上げられましたので改めて本日、明確に申し上げたところです。
記者:そもそも隠ぺいはなかったとの認識?
鹿児島県警・野川明輝本部長:そのとおりでございます。
野川本部長はこのように述べ、その場を去りました。

警察関係者は前の刑事部長 元警視正が郵送した警察情報の問い合わせ先 何らかの不満があったか 鹿児島(2024年6月7日『MBC南日本放送』)
 
キャプチャ
キャプチャ2
キャプチャ3
キャプチャ4
キャプチャ5
キャプチャ6
キャプチャ7
キャプチャ9
キャプチャ10
キャプチャ11
県警の前の生活安全部長が漏らした情報の中に元刑事部長の個人情報が含まれていたことがわかりました。
情報の提供を受けた北海道の記者が取材に応じ、「前の生活安全部長と面識なく、なぜ郵送されてきたのか分からない」と話しました。
この事件は、鹿児島県警の前の生活安全部長だった元警視正・本田尚志容疑者が、現職当時に入手した情報を第三者に郵送したとして、逮捕・送検されたものです。
本田容疑者は「野川明輝本部長が不祥事を隠蔽しようとしたため、情報を記者に送った」と主張しています。
野川本部長は先ほど会見を開き、「隠ぺいの意図は一切ない」と述べました。
本田容疑者が郵送したとみられる書類を受け取った北海道の記者によりますと「書類は今年4月上旬に匿名で届いた」ということです。
この記者は本田容疑者と面識がなく、「本田容疑者の簡易裁判所での手続きの情報を耳にし、書類を郵送したのが本田容疑者だったと初めて知った。なぜ送られてきたのかわからない」と話して
関係者によりますと本田容疑者は「県警に批判的なサイトから北海道の記者を見つけた」と話しているということです。
警察はこれまでに本田容疑者が郵送した警察情報には県警の不祥事のほか、警察関係者2人と一般女性のあわせて3人の情報があったと明らかにしています。
1人は現役の警察官で、一般女性はこの警察官からストーカー被害を受けていました。関係者によりますと、残る1人は県警の元刑事部長で、問い合わせ先として名前や住所、連絡先が記載されていたということです。本田容疑者が元刑事部長に何らかの不満を持っていた可能性もあるということです。
事件を受けて、松村国家公安委員長は7日朝の会見で「事件の全容解明に向けた捜査が推進されることが重要」との考えを示しました。
松村祥史 国家公安委員長)「事件の全容解明に向けた捜査が推進されること、警察庁においても今後、鹿児島県警の捜査・調査の結果を踏まえつつ、必要な監察を行うことが重要」
警察庁は今後、鹿児島県警に対し不祥事を調査する「監察」を行う方針です。

札幌のライターに内部情報郵送した疑いで前生活安全部長を逮捕、県警本部長は「隠蔽の意図」否定(2024年6月7日『読売新聞』)
 
キャプチャ
隠蔽疑惑を否定する野川本部長(7日)
 警察の内部文書を漏えいしたとして、鹿児島県警の前生活安全部長・本田尚志容疑者(60)が国家公務員法守秘義務)違反の疑いで逮捕された事件を巡り、野川明輝本部長は7日、「(盗撮事件などについて)私が隠蔽(いんぺい)の意図をもって指示を行ったことは一切ございません」と述べた。
 本田容疑者は5日の勾留理由開示手続きで、女子トイレで盗撮したとして県警枕崎署員が5月に逮捕された事件に触れ、「野川本部長が隠蔽しようとしたことが許せなかった」などと主張した。これに対し、野川本部長は7日、県警本部で報道陣に「必要な対応をとっている」とし、「捜査が終結した際には説明できることについてはしっかり説明したい」と語った。
 本田容疑者は3月、札幌市在住のライターに県警霧島署員によるストーカー容疑事案の処理結果を印字した書面を郵送したとして5月31日に逮捕された。
 捜査関係者によると、本田容疑者が郵送した封筒には差出人の名前はなく、問い合わせ先として県警の前刑事部長の氏名や住所、電話番号が記載されていた。前刑事部長は盗撮事件の捜査に携わっておらず、県警は書面を郵送した動機についても調べる。
 本田容疑者から書面を受け取ったライターの男性は取材に対し、4日に県警から「任意提出を求める」との連絡を受け、差出人が本田容疑者とわかったと明らかにした。本田容疑者については「面識はない」としている。
 松村国家公安委員長は7日の閣議後記者会見で、「警察職員の模範となるべき立場にあった者が逮捕されたことは誠に遺憾だ」とした上で、「事件の全容解明に向けた捜査が推進され、警察庁においても必要な監察を行うことが重要と考えている」と述べた。