なぜ?小学校の健康診断で医師が女子児童の下半身をのぞく 群馬県みなかみ町 下半身触診も…「本当に必要なのか」保護者からは不安の声相次ぐ(2024年6月7日『日テレNEWS NNN』) 

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学校健診のイメージ (写真:アフロ)
毎年4月から6月に学校で行われる子どもたちの健康診断。しかし、私たちの元には、群馬県みなかみ町にある小学校の内科健診で、「娘が医師に下着を引っ張られ、下半身を見られた」と、不安を抱く母親からの声が寄せられました。いったい何が起きているのか取材しました。
日本テレビ調査報道班 及川光昭・前田怜佳)
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■母親「学校健診で医師が娘の下半身をみた」「生理来てる?」
「娘が学校の健康診断で、男性医師にパンツの中を見られました」
こう話すのは、群馬県みなかみ町の小学校に通う高学年の女の子の母親。6月4日に学校の内科健診が行われた際、男性医師が娘の下着を引っ張り、下半身をみたといいます。
小学校高学年の女児の母親
「当日、娘は生理中だったので、とても嫌がっていました。上半身は、ブラジャーをつけていたのですが、持ち上げられそうになったので自分でおさえたと聞いています」
また、同じ健診で「下半身をさわられた」と話す男子児童もいるといいます。
小学校高学年の女児の母親
「『あなた生理来てる?』と聞かれた子もいるみたいです。子どもの発達を見るためにパンツの中をみるのはおかしいと思います」
母親は学校に訴え、警察にも相談したといいます。
■教育委「下半身の目視は事実」保護者から苦情相次ぐ
学校の健診で行われていたという、下半身をのぞく行為。日本テレビの取材に対し、みなかみ町教育委員会は。
「下着を引っ張り、その間から下半身を目視で確認していたことは事実です」 
教育委員会は、下半身の「目視」があったことを認め、一部の児童が「触診」された可能性も否定できないといいます。
その目的については。
「成長過程で、発達に異常がないか確認するために目視したのではないか。医療として必要な場合、触診することもあるのではないかと思います」
男性医師による今回の健診は、全児童100人を対象に行われましたが、健診の内容については、事前に保護者に知らされておらず、当日、学校側も把握していなかったといいます。
保護者からは教育委員会に「必要な検査だったのか」などの苦情が10件以上寄せられたといいます。
■一般的な学校健診「下半身を確認することはない」
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柴田小児科医院・柴田雄介院長
 
 
一般的な学校健診で下半身の確認をすることはあるのでしょうか。
学校医として20年以上学校健診を行っている柴田小児科医院・柴田雄介院長(東京・台東区)によると、学校健診のうち内科の健診では、主に全身の栄養状態や心臓・皮膚・背中の状態を確認するといいます。
柴田小児科医院・柴田雄介院長
「健診では、心臓の音を聞いて心臓に異常がないか、アトピーなどの湿疹がないか、脊柱が曲がっていないか、肥満ややせ過ぎはないかを確認しています」 
ことし1月、文部科学省は子どもたちのプライバシーや心情に配慮して健診時には、
・囲いやカーテンで個別の診察スペースを用意する
・体操服やタオルなどで体を覆って診察する
などの取り組みをするよう全国の教育委員会に通知しました。
柴田小児科医院・柴田雄介院長
「皮膚の状態や背骨を確認する際には、衣類で覆われていると見えないので、服を脱いでもらって診察しなければいけないこともあります。すでに多くの現場でパーテーションで仕切るとか、衣類に考慮するとか、そういったことは各現場で工夫されています」
下半身の健診については。
柴田小児科医院・柴田雄介院長
「下腹部を診察するようなことはほとんどないと思いますね。一般的な児童であれば発達を見るようなことはないと思います。どうしても個別で問題があって、教師やご家族などから相談があれば対応することはあるかと思います」
保護者などからの相談がない限りは、下半身を目視で確認したり触診したりすることはないといいます。
今回、小学校の健診で行われた下半身をのぞく行為。みなかみ町教育委員会や学校は、7日、保護者会を開き、診察した男性医師も同席し経緯を説明する予定だということです。
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