女性流出、背景に男女賃金格差 地方で大きく、国が実態把握へ(2024年5月27日『時事通信』)

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男女間賃金格差是正に向けた会合で発言する矢田稚子首相補佐官(中央)=27日午後、内閣府
 
 政府は27日、男女間の賃金格差是正に向けた「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム(PT)」(座長・矢田稚子首相補佐官)の第3回会合を内閣府で開いた。
 若い女性の地方からの流出には、大都市圏に比べ男女間賃金格差が大きいことが影響しているとの指摘がある。会合では有識者が、政府に対し実態把握に向け、地方や中小企業におけるデータ整備を提言した。
 政府は会合の議論を踏まえ、賃金格差に関する地方や中小企業のデータ整備など具体策を検討。6月ごろに取りまとめる経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に反映させる考えだ。
 会合に出席した調査・助言会社「Will Lab(ウィルラボ)」の小安美和代表取締役は、地方や中小企業での格差是正には、「首長の理解とコミットメント」がカギになると指摘。データ整備に当たっては、地域間で比較可能な格差指数の開示を行うなど「地域の人々が本気になる(高い)レベルの解像度で取るべきだ」と述べた。