「鎌田式 究極の若返り健康術」<3> 食は、健康長寿の基本です。けれど、食べているつもりでも、栄養が不足していたり、偏っていることも少なくありません。生涯ピンピン元気に過ごすためにも、食べ方のコツを知っておきましょう。
朝食は健康づくりのカギ
「朝食をしっかり食べていますか」と質問すると、朝は忙しいのでコーヒーだけで済ませている、食欲がないので食べない、などという声がよく返ってきます。
しかし、健康のことを考えると、朝食:昼食:夕食の割合は4:4:2が理想的。せめて4:3:3にし、量も質も、1日のうちの食事でいちばん充実させたいものです。 朝食をしっかりとることのメリットはいくつもあります。1つは、毎日少しずつ後ろへズレていく体内時計を、朝、太陽の光を浴びることと、朝食をとることでリセットできるのです。
2つめは、朝食はその日活動するためのエネルギーになること。夕食は脂肪として蓄えられやすいので、同じ量の食事をとるなら、夜より朝に食べるほうが肥満になりにくくなります。
3つめは、体内時計のしくみにより、タンパク質は夜とるよりも、朝とったほうが筋肉になりやすいと考えられるためです。
今年の鎌田の連載では「90歳の壁」を越えて、温泉に行ったり、競馬場に行ったり、焼き鳥屋に飲みに行ける体をどうつくるかを考えていきます。何を食べるか、どう食べるか。毎日の食事に意識を向け、一緒に健康長寿を目指しましょう。