衆院「東京15区」補欠選挙は大混戦! 自民党不戦敗で乱立する候補者9人を全員取材!!(2024年4月22日)

 

吉川りな氏の陣営は、乙武氏が直面したような他陣営の突撃を警戒して、基本的に街頭演説の日程をSNSなどで告知することを行なっていない。 江東区内で参政党のノボリを立ててオレンジ色のTシャツに身を包んだ人々がビラを配る様子を目にすることはあったものの、吉川氏本人がその場に居合わせる現場を見つけることはなかった。 そこで、事前に告知されていた参政党の神谷宗幣参議院議員との講演会に足を運んだが、こちらは撮影・録音禁止。講演会で吉川氏は、看護師として仕事をしてきて「製薬会社や医療機器メーカーとの癒着が見えるんです」と医療現場の状況に疑問を抱き、政治家を志したと語った。そして、「政治はビジネス(カネ儲け)じゃない」をスローガンに掲げている。

あきもと司氏は、安倍晋三内閣で環境副大臣などを務めた経歴を持つものの、IR(統合型リゾート施設)を巡る汚職事件で自民党を離れ、前回(21年)の衆院選に立候補しなかった。その選挙に無所属で出馬して当選し、直後に自民党に入党したのが柿沢未途氏だ。 今回は選挙区奪還のチャンスともいえるが、政党の支援がない上に汚職スキャンダルのイメージを払拭しなければならない非常に厳しい戦いだ。 演説では冒頭に「変な事件に巻き込まれてしまった」と話し「この国で冤罪がない国家を造り、ひとりひとりの人生を守っていく。そういうことを政治の場で実現していきたい」と司法制度改革に意欲を示した。あきもと氏は一審では懲役4年の実刑判決。二審も懲役4年の判決を受け、現在、上告中だ。

■地道な活動vs候補者への突撃

金澤ゆい氏は、前回の衆院選にこの選挙区で立候補して以来の挑戦となる。「5年間、衆議院だけを目指して運動してきました。筋の通った姿を見て評価してほしい」と語る。 緑のジャケットを着た日本維新の会の支援者の中で、ひときわ目立つ白いスーツを着こなしてビラを配っていると「ゆいちゃん!」と複数の地元住民と思われる人物に声をかけられていた。サラリーマンとして勤めてきた経験をもとに、市民感覚での経済政策を打ち出すという。

根本りょうすけ氏は「コロナワクチンを打って被害に遭われた方がたくさんいるんですが、その責任を政府や厚生労働省にしっかり取らせる。あとは創価学会国政調査権を使って、しっかり追及していきたい」とインタビューで語った。 東京大学大学院中退の経歴を持ち、「東大ヒモナンパ師」として情報商材販売事業を展開してきたスキルを武器に、SNSでの情報発信に力を入れたいと語る。 対立する候補者の演説会場に乗り込んで自分たちの意見を直接ぶつけ、SNSで動画を発信するという。

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