愛知リコール署名偽造 事務局長に有罪判決 名古屋地裁(2024年4月19日『毎日新聞』)

名古屋地裁が入る名古屋高地裁合同庁舎=名古屋市中区で2019年9月30日、川瀬慎一朗撮影

名古屋地裁が入る名古屋高地裁合同庁舎=名古屋市中区で2019年9月30日、川瀬慎一朗撮影

 大村秀章・愛知県知事の解職請求(リコール)運動を巡る署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)に問われた署名活動団体「愛知100万人リコールの会」事務局長の田中孝博被告(62)に対し、名古屋地裁は19日、懲役2年、執行猶予4年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。

 判決によると、田中被告は2020年10月下旬、次男や広告関連会社の元社長=いずれも有罪判決が確定=と共謀し、佐賀市内でアルバイトに71人分の署名を代筆させた。

 大村陽一裁判長は、田中被告が署名偽造を主導したと認定し、「直接請求制度に対する社会の信頼を失墜させ、地方自治の運営そのものを揺るがしかねない悪質な犯行だ」と非難した。【道下寛子】

 

リコール署名偽造判決巡り大村知事「河村市長らの説明責任消えず」(2024年4月19日『毎日新聞』)

愛知県知事リコール署名偽造事件 リコール団体元事務局長の男 執行猶予付きの有罪判決(2024年4月19日)

愛知県知事のリコール運動をめぐり地方自治法違反の罪に問われたリコール団体元事務局長の男の裁判で、名古屋地裁は4月19日、男に対し、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、リコール団体の元事務局長、田中孝博被告は2020年、次男らと共謀しアルバイトを使って佐賀市内で有権者71人分の署名を偽造した罪に問われています。

これまでの裁判で、検察側は「民主主義の根幹を損ない、選挙の立候補に後援をもらうための身勝手な犯行」などと指摘し、懲役2年を求刑。

一方、弁護側は、偽造については認めた上で「押収された署名簿は愛知県選挙管理委員会により違法に調査されたもので証拠にならない」などとして無罪を主張していました。

19日の判決公判で名古屋地方裁判所の大村陽一裁判長は「組織性、計画性が認められ、地方自治の運営そのものを揺るがしかねない悪質な犯行」などとして田中被告に対し懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。