大阪府知事を務める大阪維新の会の吉村洋文代表が、大阪・関西万博をめぐり、テレビ朝日の番組「モーニングショー」のコメンテーター、玉川徹氏を「入れさせんとこか」などと発言したことについて、「発言を撤回する」と表明し謝罪しました。
吉村代表は、先月大阪府茨木市で開かれた大阪維新の会のタウンミーティングで、大阪・関西万博や、会場予定地で建設中の「リング」について、「今批判している、名前言いませんけど、モーニングショーの玉川徹。今批判するのはいいけど、入れさせんとこかと。入れさしてくれと、これ見たいって言っても、モーニングショーは禁止。玉川徹は禁止って言ったろかなと」と発言していました。
■「僕が間違っていた」と謝罪も「意図は変わっていない」
吉村代表は、10日の会見で、「僕自身の玉川さんに対する発言についてですけど、振り返って考えて、これはいくら政治集会の場であったとしても言い過ぎたと思います。僕が間違っていたと思います。この点については撤回して玉川さんに謝罪を申し上げます。やはりいわゆる出禁の権限はないにしても、万博を積み上げていく作っていく立場でもありますし、例えば政治集会とはいえ、やはりここは不適切な発言だと間違っていた発言だという風に思います」と話し、出禁発言を撤回し、玉川氏に謝罪しました。
しかし、「(発言の)意図は変わっていないです。もちろん万博について批判的な意見、課題を指摘するというのは、報道機関として当然なことだと思っています。だけれども、万博というのは、賛否もあって、いろんな技術者や科学者も含めて海外の皆さんも含めて、賛成の意見も『課題を解決しようじゃないか』といろいろチャレンジされている方もたくさんいらっしゃる中で、やっぱり賛否あることなので、そうであれば、放送機関としてやる以上は賛否もある程度は公平に論じていただきたという思いです。これは変わっていません。でも、『出禁にしたろうかな』という言い方は、政治集会の場でもよくなかったと思います。背景にある考え方はそういう思いがあるんですけど、言い方はよくなかった」と話し、『放送において万博を取り上げる中で、賛否両論を取り上げてほしい』という発言の意図は変わっていないと表明しました。
■橋下徹氏も「今回の吉村さんはマズいな」と苦言
「玉川徹は出禁」発言を巡っては、過去に大阪府知事や大阪維新の会の代表を務めるなど、吉村氏の先輩格である橋下徹氏が、テレビ番組内で「今回の吉村さんはマズいな。自分の力があるようなものを持って、行動を制限する『出禁』とかはマズいと思っていた」と苦言を呈していました。
関西テレビ