大阪万博「玉川徹氏は禁止」…吉村府知事オラオラ発言で大炎上→詭弁屁理屈で釈明の何サマ(2024年4月3日『日刊ゲンダイ』)



二言目には「国家事業」と言いながら、私的な感情で批判。あまりにも狭量な心(大阪の吉村洋文府知事)/(C)日刊ゲンダイ
二言目には「国家事業」と言いながら、私的な感情で批判。あまりにも狭量な心(大阪の吉村洋文府知事)/(C)日刊ゲンダイ
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 悪評に事欠かない2025年大阪・関西万博が新たな火種で炎上している。火をくべたのは、こともあろうに開催地の大阪府の吉村知事。日本維新の会の共同代表であり、日本国際博覧会協会(万博協会)の副会長だ。

目玉の大屋根(リング)に批判的なコメンテーターに対し、出禁を通告してネタにする狭量さを見せつけた。

二言目には「万博は国家事業」と言うくせに、苦言に耐えられなくなると排除。敵と味方を峻別し、敵を徹底的に叩く維新クオリティーそのものだ。

 問題発言が飛び出したのは、先月23日に茨木市で行われた「維新タウンミーティング」。マイクを握った吉村知事はリングに言及し、「いま批判しているね、名前言いませんけど、『(羽鳥慎一)モーニングショー』の玉川とかね。いま批判するのはいいけど、入れさせんとこうと思って。『見たい』って言うても、もう『モーニングショー』は禁止。玉川徹は禁止と、言うたろうかなと思う」とオラオラ感たっぷりに語り、会場は笑いに包まれた。お寒い光景だ。

 在阪ジャーナリストの吉富有治氏はこう言う。

「目の前にいるのは支援者。本音交じりの冗談で笑いを取りにいったんでしょうが、公党トップの発言としては不適切にもほどがある。質も低い。ジョークの腕を磨いて出直してほしい。維新は敵を攻撃して不満を吸収する手法で党勢拡大を図ってきましたが、懐の狭さを露呈したことで、やはり限界が見えました」

 夢洲(ゆめしま)の会場建設現場で先月末にガス爆発事故が起きたのも逆風だ。幸い人的被害は発生していないというが、埋め立てられた廃棄物から可燃ガスが発生し続けている。

「誤解を恐れずに言えば、夢洲の一部は火薬庫のようなもの。国内外から人を呼び寄せるような場所ではないのです。〈いのち輝く〉ではなく〈いのち危うし〉がピッタリくる」(吉富有治氏)

 維新がやたら強調する経済波及効果もサッパリ。経産省が先月末に発表した試算では約2.9兆円。17年の1.9兆円、18年の2.5兆円からジワジワ伸びているが、当初の大風呂敷にはほど遠い。誘致決定前の17年、代表の松井一郎知事は〈万博が誘致出来れば、その経済効果は6兆円以上〉とツイートしていたものだ。

 出禁発言の真意を聞かれた吉村知事は1日、「僕自身に出禁にする権限があれば問題だが、権限がないのは当然のこと。そんなことはあり得ない、できないという前提での発言だ」と釈明。チンケな知事だ。

 

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