保護者の休日に学校休める新制度 山口県が導入(2024年4月6日『中国新聞』)

 保護者の休日に合わせて学校を休めます―。山口県は、公立学校の児童生徒を対象に年に3日程度、登校せず保護者たちと一緒に学習できる制度「家族でやま学の日」を設ける。校外での自主学習活動と位置付け、欠席扱いにしない。親子で過ごす時間を増やして山口での子育ての満足度を高め、人口減少対策につなげる狙いがある。

 校外で家族と取り組む学習の具体例として、地域の史跡を巡って新聞にまとめたり、自宅周辺の植物を調べたりすることなどを挙げている。登校しなかった日の授業の内容は原則、家庭学習で補ってもらう。

 県立の高校などは6月以降、市町立の小中学校は準備が整い次第、順次始める予定。

 山口県はこの取り組みと並行し、保護者に積極的な休暇取得を呼びかける。今年から11月を「こどもや子育てにやさしい休み方改革月間」として企業や市町に協力を要請。同月は、やまぐちフラワーランド(柳井市)や新光産業きらら浜自然観察公園(山口市)などで子ども連れの利用料を免除し、平日の親子向けイベントも企画する。

 村岡嗣政知事は記者会見で「家族で過ごす楽しさや幸せを感じてもらう機会を増やすことが少子化対策につながる。子どものために休むことが当たり前になる社会を目指す」と述べた。