学校行かず、夢中になったのは絵
独創的な視点で描かれた動物たちや、オリジナルキャラクターの数々。タッチは異なるが、すべて、あぴぽさんの作品だ。カラーペンやマーカーを
あぴぽさんは幼い頃からお絵描きが大好きだった。オリジナルキャラクターを生み出したり、あえて難易度の高い「一筆書き」でお花を描いたり…。自分なりの“挑戦”をしながら楽しんでいたという。
発達障害がわかったのは、小学3年生の頃。特定の場面で話すことができなくなる「場面
学校に行かなくなり、自宅で過ごす時間が増えたあぴぽさんは、夢中で絵を描いた。母の滝沢由香さん(39)は「いろいろな人に見てもらい、自信を深めてほしい」と考え、作品をインスタグラムに投稿してみることを提案。約6年前から、由香さんが開設するアカウントで発信を始めた。
すると「天才ですね!」「センスあり過ぎ」など、コメントが次々と寄せられた。多くの人に作品を評価されたことで、あぴぽさんはさらに意欲的に創作に取り組むようになったという。
500万回再生
最も反響が大きかったのは、中学2年だった2021年に投稿した動画だ。ペンでリアルな「象」を描く様子を映した動画は、インスタグラムで500万回近く再生された。
投稿を続けるうちに、新たなジャンルの絵に挑戦したり、「この作品を投稿してほしい」と由香さんに願い出たりと、どんどん積極的になっていったというあぴぽさん。投稿へのコメントを見るたび「やったー!」「うれしい」と喜び、表情も豊かになったという。
インスタグラムのフォロワーは今や1万人以上だ。「画家になりたい」という夢もでき、あぴぽさんは「これからもたくさんの人に見てもらえるよう描き続けていきたい」と語る。
由香さんは「娘が『大好き』と言えるものに出会えて良かった。娘の活躍が、生きづらいと思っている子どもたちや親の励みになればうれしい」と話している。