西村康稔氏が「還流中止決定前」に安倍派幹部の会合あったと認める 何を話した?2022年3月 裏金問題(2024年3月29日『東京新聞』)

 
 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、西村康稔経済産業相は29日、安倍派会長だった安倍晋三元首相がキックバック(還流)の中止を決める前の2022年3月、自らを含む幹部で会合を開いていたことを認めた。西村氏は「話題は参院選で、還流の話は一切していない」と語った。国会内で本紙などの取材に答えた。
西村康稔前経済産業相=2024年1月撮影

西村康稔経済産業相=2024年1月撮影

 西村氏によると、会合は衆院議長公邸で行われ、安倍氏と、当時、派閥事務総長だった西村氏、世耕弘成参院幹事長、前派閥会長で当時衆院議長だった細田博之氏の4人が顔をそろえたという。
 この会合は、安倍氏が22年4月に還流廃止の方針を幹部に伝える前に行われた。そのため、幹部が還流の問題などを話し合っていた可能性が指摘されてる。(大野暢子)

◆「資金の話は一切していません」

 西村氏との主なやりとりは以下の通り。
 記者 2022年3月、安倍派の幹部が還流を議論したのは事実か。
 西村氏 話していません。その時は参院選の打ち合わせをしたので、資金の話は一切していません。
 記者 会合があったことは認めるか。
 西村 はい。
 記者 場所は安倍氏の事務所か。
 西村氏 違います。議長公邸だったと思います。
 記者 他のメンバーは細田氏、安倍氏、世耕氏か。
 西村氏 はい。(話題は)参院選についてです。
 記者 22年3月に会合があったことを、党のヒアリングで説明したか。
 西村氏 私は聞かれていません。
 記者 (安倍派に影響力を持ってきた)森喜朗元首相への聴取についてどう考えるか。
 西村氏 以上です。以上です。
 記者 参院選の話題の中に、お金の話も含まれていたのではないか。
 西村 全くありません、以上です。