「政倫審で言え」自民・安倍派幹部に怒りの声…『森・元首相が裏金還流の再開に関与』新証言の報道で(2024年3月27日『中日スポーツ』)

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、岸田文雄首相から聴取を受けた安倍派幹部の一部が「キックバック再開の判断には森喜朗元首相が関与していた」と新たに証言したと27日、日本テレビが報じた。これを受け、ネット上では、「やはり」「とうとう出たね」といった意見とともに、「政倫審(政治倫理審査会)で言えよ」と安倍派幹部を非難する怒りの声も目立った。

森喜朗元首相

森喜朗元首相


 岸田首相は26、27日の両日、塩谷立下村博文両元文部科学相西村康稔・前経済産業相世耕弘成・前参院幹事長の4人を追加聴取した。独自として報じた日本テレビによると、複数の関係者の話として、安倍晋三首相の指示でいったん中止が決まったパーティー収入のキックバック(還流)について、再開の判断に派閥会長を長く務めた森元首相が関わったという。
 この報道を受け、X(旧ツイッター)では、「やり始めも継続もみんなこの人の仕業か」「森元首相の証人喚問は、キックバックの解明に必須だね」などのコメントが挙がった。
 衆参の政倫審ではいずれの幹部も「知らない」「分からない」としていたのに、追加聴取で新たな証言がようやく出た点に、「政倫審でなぜ言わなかったんだ」「森をスケープゴートにしても裏金議員の罪は消えない」と腹を立てる書き込みも挙がった。
 元宮崎県知事で衆院議員も務めた東国原英夫さんは自身のXで「そりゃそうだろうな。政倫審で証言すべきだったな」とツッコんだ。ライターの武田砂鉄さんは自身のXで「政倫審でウソをついたことになる。まだウソつく人たち、党内処分ではなく、ただちに辞めるべきだと思う」と厳しく断じた。