尊富士けが、地元青森は悲鳴 「何より体が心配」と母―大相撲春場所

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パブリックビューイング会場で尊富士関の取組を見守る母親の石岡桃子さん=23日午後、青森県五所川原市

パブリックビューイング会場で尊富士関の取組を見守る母親の石岡桃子さん=23日午後、青森県五所川原市

  • 尊富士関を応援するため、パブリックビューイング会場に集まった人たち=23日午後、青森県五所川原市

 110年ぶりの新入幕優勝が懸かった大相撲の大一番で、尊富士関(24)がまさかのアクシデントに見舞われた。2敗目を喫し、右足を負傷。地元の青森県五所川原市で見守っていた家族からは、心配する声が漏れた。

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 五所川原市役所のロビーには約300人が集まってテレビ観戦した。尊富士関が土俵を割ると、「あー」と一斉にため息。関取が足を引きずる様子を見せると、そろって不安そうな顔に変わった。母親の石岡桃子さん(47)は、「皆さんがいっぱい応援してくれたのできょう決めてほしかったが、何より体が心配。学生時代(日本大学)にけがをしたことがよみがえった」。

 同市に隣接するつがる市内の施設には、小、中学校時代に指導した越後谷清彦さん(61)ら約70人が駆け付けた。取組前、「とにかくけがをしないような相撲を取ってほしい」と話していた越後谷さん。尊富士関の険しい表情を伝える映像を見詰め、「優勝するチャンスはあったが、まだまだ先がある。まずはけがをしっかり治して」と絞り出すように語った。