ネウロズはクルド語で「新しい日」の意味で、クルド人が最も大切にする春祭り。20日は晴天の下、華やかな民族衣装を着た人たちが手をつなぎ、伝統的な音楽に合わせて踊った。主催の日本クルド文化協会のチョーラク・ワッカスさんは「たくさんの日本人に助けてもらい、開催できた。日本の友人たちに感謝したい」と語った。
今年に入りクルド人に会場を貸さないよう求める電話やファクスが、公園を管理する埼玉県公園緑地協会にあった。協会は「安全を担保できない」として不許可の方針を示したが、クルド文化協会と日本人の支援者の抗議を受け、対応の誤りを謝罪し開催を認めた。その後も文化協会などには「クルド人は帰れ」などヘイト電話やメールが相次いだ。
祭りには例年以上に多くの日本人が加わった。4月から大学生の森脇愛さん(19)は「異文化を排除するのではなく、良い所を探して一緒に楽しんだ方がいいと思う」。さいたま市の40代の女性会社員も「地元の人は共生を目指している。地域を知らない人たちが対立をあおっている面が大きい」と話した。