「一番の悪人はアイツだ…!」自民党裏金問題・清和会内部が憤怒する「大物議員」の名前(2024年3月17日)

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「例年ならば、この時期はパー券販売の準備で一番忙しい時期。それがなくなったことで、驚くほど仕事がなくなりましたよ……。他の清和会の秘書も同じような状況だといいます」

 

秘書も恨み節…!旧安倍派「一番の悪人」と評される大物の素顔

解散した清和会に所属したある議員の秘書・A氏は、現状についてこう吐露した。 政界を襲った裏金問題をめぐる余波の影響は、永田町から漏れ聞こえてくる。議員だけではなく、事務所で働く秘書やスタッフたちはその後処理や地元での説明などに追われているのかと思いきや、意外なことに多くの事務所スタッフが暇を持て余している現実もあるという。

清和会に所属したベテラン秘書・B氏がこう話す。

「はっきり言って暇ですよ。地元の支援者たちは、どちらかというと同情的な意見のほうが多くて、後処理というほどのものはあまりありませんでしたから。問題は今後の業務についてです。秘書会の集まりはありましたが、会が今後どうなるかまだ決まっていません」 背景には、現在開催中の政治倫理審査会でも当事者たちの責任の所在がはっきりしない答弁が続いていることもあるだろう。

しかし、その個別対応については賛否ある。別の清和会ベテラン秘書・C氏は、派閥の「5人衆の中でも明暗が分かれた」と明かす。

「最も強い批判にさらされるべき」と、参院のドンへ憤怒する。 「身内の中では、世耕弘成参院幹事長(61)に一番批判が集まっていますね。理由は、『秘書に任せきり』だった、と責任を秘書になすりつけるような言動ばかりしているからです。

『秘書が私に報告しないまま、政治資金収支報告書の簿外で管理していた還付金について、把握することができなかった』とも説明していますが、秘書業務経験者なら誰でも分かりますが、そんなことを秘書の一存では決められませんから。参院政治倫理審査会でも『還流には関与せず、報告・相談も受けていない』と話していますが、みんな鼻で笑っています。彼の言い訳には、呆れてしまいましたよ」 今月には自民党青年局が開いた懇親会に女性ダンサーを複数招き、口移しでチップを渡していた事件まで発覚した。

企画したのは、世耕議員の元秘書だったことも明らかになっており、一層世耕氏への批判が強まりそうな気配もある。

次いで、厳しい意見が相次ぐのが下村博文文科相(69)だ、とも続ける。 「下村氏は自分だけ責任逃れをしようと必死で、渦中に新聞からテレビ、雑誌まであらゆるメディアと接触し情報提供を行っていました。自分が話すことにより、メディアをコントロールしようとしていた面が大きい。特に酷かったのが、幹部しか知りえない情報や捜査関連の情報まで流しており、そのことで他の幹部も『下村が1人で責任逃れをしようとしている』と怒っていたくらいですから。 派閥の力を利用してのし上がっていった人間が、危険が降り注いできたら派閥を売る。森喜朗元総理が、『下村だけはダメだ』とハンを押していた理由がよく分かります。本当に仁義もクソもあったもんじゃない」 その

一方で、評価を上げたと目されているのが西村康稔経産相(61)だ。西村氏は、今月1日に「安倍派5人衆」の中ではじめに衆議院政治倫理審査会に出席している。その中で、「清和会の会計については一切関わっていなかった」と発言するなど、関与自体は否定し、モヤが残る結果となったのだが、なぜ西村氏を評価している声が出ているのか。

「西村氏とニコイチと言っていいほど長く一緒にやってきたベテラン秘書が、去年の暮れに過労で議員会館のトイレで倒れて今も入院中です。裏金問題のさなか、心労もあったのでしょう。それを機に、西村氏は自ら地元でも説明に回っています。自分が矢面に立つしかない、と腹を括ったのか、政倫審にも出席し、いの一番にある程度の説明責任は果たしたと言えるでしょう。 少なくとも、逃げ回っていた他の幹部よりはいくぶんマシ。

もっとも西村氏の場合は、彼の選挙区に元明石市長の泉房穂さん(60)が出馬する可能性は地元でも囁かれており、強い危機感を持っているという選挙対策の側面も強いのですが…」(前出・A氏) 13日には裏金相当額に該当する金額を、能登半島地震の被災地支援に充てる案が浮上した、という報道も一部で出ている。

裏金の総額は2022年までの5年間で約5億7949万円にものぼる。これについても、前出のベテラン秘書はため息交じりに漏らす。 「2月末に清和会のちょっとした集まりがあった際に、派閥の残金を『能登半島地震の被災地や医療機関に寄付すべきだ』という驚愕の提案が一部議員や秘書の間で出た時はもはや呆れてしいました。

今回の寄付騒動も、清和会発端の可能性が高い。 ある若手議員は、『あんな騒動があったのに、こんな発想になるとは国民感情をまるで理解していない』と嘆いていましたよ。

何より支援者に対して申し訳ない気持ちです。被災地の方も、裏金で稼いだお金で復興支援など望んでいないでしょう。

一連の裏金騒動を受けても未だ清和会の人たちの感覚は、『もらい事故にあった』くらいのもので、まるで反省の色が見えません」 相次ぐ不祥事で厳しい視線が向けられる自民党だが、国民感情を逆なでするような対応が続いている。その背景には、当事者意識の欠落という根本的な問題があるような気がしてならない。

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