「副知事島耕作」は不適格? 佐賀県が起用も議会で議論、「女性だましてきた男」と指摘も(2024年3月15日)

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島耕作副知事の執務室=県庁で2023年11月27日午前11時29分、五十嵐隆浩撮影
島耕作副知事の執務室=県庁で2023年11月27日午前11時29分、五十嵐隆浩撮影
 
 

 人気漫画「島耕作」シリーズの島耕作佐賀県とのコラボ企画の一環で副知事に就任したことについて、13日の県議会総務常任委員会で県議が「議会の同意を得ずに副知事に就任している」とただす一幕があった。

 コラボは県が情報発信プロジェクト「サガプライズ!」の一環で企画し、スポーツビジネスに携わった島の手腕に着目した県が副知事就任を打診したとの設定。2023年11月から島副知事の執務室を県庁に開設し、一般公開していた。

 13日の質疑で、自民党の木原奉文県議が、副知事は議会の同意を得て選任するとする地方自治法162条を持ち出し、「議会の同意を得ずに島耕作が副知事に就任しているが、規定を無視して任命したのか」と質問した。

 これに対し、平尾健政策部長は「あくまで情報発信のプロモーション企画として考えている」と答弁したが、木原氏は「議会を軽視している」と納得せず。平尾部長が再度「島耕作は実在する人物ではなく、地方自治法162条で選任する副知事には該当しないと判断した」と答弁した。

 漫画のようなやり取りの背景には自民党山口祥義知事との対立がある。23年の11月定例会では県が進める県立大の関連予算案に対し、自民党が修正案を提出したが、山口知事が再議を請求し、原案を可決した。情報発信プロジェクトを巡っても「事前に議会に説明がない」との不満の声が上がっていた。【五十嵐隆浩】