10代少年を大麻所持容疑で誤認逮捕 鑑定で成分検出されず 大阪(2024年3月14日『毎日新聞』)

大阪府警本部 

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 大阪府警は14日、府内に住む10代の少年を大麻取締法違反(所持)の疑いで誤認逮捕し、約14時間半後に釈放したと発表した。少年が所持していた植物片から簡易検査で大麻成分の陽性反応が出たため逮捕したが、その後の科学捜査研究所の正式鑑定で大麻成分は検出されなかったという。

 府警少年課によると、大阪市住吉区のJR長居駅で12日深夜、仲間といた少年に警察官が職務質問した。植物片が入ったポリ袋を所持しており、近くの交番に任意同行して簡易検査を実施。陽性反応が出たため、13日午前0時半ごろに緊急逮捕した。

 少年は植物片について、大麻由来だが合法で有害性がない「CBD」(カンナビジオール)だと主張し、容疑を否認していたという。その後、科捜研の鑑定結果で大麻成分は陰性と判明。府警は13日午後3時ごろに少年を釈放し、誤認逮捕を謝罪した。

 CBDは簡易検査で陽性反応が出ることがあるといい、山木克則・少年課長は「においや形状、少年の言い分などを総合的に確認して逮捕すべきだった。再発防止に努める」と話している。【横見知佳】