大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は10日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に出演し、自民党青年局近畿ブロック会議後の懇親会に、露出度の高いセクシー衣装を着た複数の女性ダンサーが招かれた問題をめぐり、党側が「公費使用」を否定していることを「本当に腹が立つ」と憤った。
【写真】”過激ダンスショー”会合に参加した、青年局長と局長代理
同懇親会は昨年11月に和歌山市で開かれ、約40人が参加。参加者の中には、ダンサーに口移しでチップを渡したり、ボディータッチするケースもあったとされる。参加していた藤原崇青年局長、中曽根康隆・青年局長代理は8日、責任を取る形で役職を辞任した。
橋下氏は、「参加はしていたが体には触っていない」という声があることに「『触っていない』というこの言い訳、何ですか。この会合じたい、適切な政治活動なんですか」とした上で、「公費ではない、というところに、僕は本当に腹が立ちます」と指摘。「先週やっと確定申告が終わった。やればやるほど腹が立ってしまうのは、『公費ではない』と言うんですけど、自民党は領収書も出さないし使い道も示さない政策活動費や旧文通費とか、莫大(ばくだい)なお金(を使っている)。政策活動費だけで5年間で50億円とか、そんなお金ですよ」と、使途を示さなくてもいい政策活動費に言及。「使い道を示さないお金を持っておいて、こういう会合には公費は当たっていませんと言っても、誰も信用しない。使い道を明らかにしないんですから」と批判した。
また「公費であるのかないのか、そこを言い訳で使うのだったら、使い道を全部明らかにした上で、これは公費は当てていない、公費を使いましたと、初めてそこで言える」とも主張。「公費ではないと簡単に言うが、政治家が使うお金は基本的に非課税で、税金が免除される。何に使おうが、適切な政治活動にしか使ってはいけない。これが政治活動ですか」と、強い疑問を投げかけた。
橋下氏の怒りを受け、キャスターの松山俊行氏は「自民党の中でも、今回のこの会合についてはこれで自民党が下野することになっても致し方ないんじゃないかということまで言われているくらいかなり批判も大きい」と述べ、党内でも強い危機感があることを明かした。