日本テレビ系「ウェークアップ」(土曜・午前8時)は9日、自民党和歌山県連が主催し、党青年局幹部や近畿の若手地方議員らが参加した会合に、露出の多い衣装の女性ダンサーを複数招いていたことを報じた。
会合は昨年11月、国会議員や近畿ブロックの地方議員ら計30~40人を集めて和歌山市のホテルで開いた。懇親会ではダンサーに口移しでチップを渡す参加者もいたといい、その場にいた青年局の藤原崇局長(衆院岩手3区)と中曽根康隆局長代理(群馬1区)はいずれも辞任した。
藤原氏は岩手県奥州市で記者団の取材に応じ「党への信頼を損ねた。申し訳ない」と謝罪した。中曽根氏も「責任を感じている。二度と同じことが起きないようゼロから出直す」と述べた。
県連青年局長の川畑哲哉県議は女性ダンサーを招いた理由について、和歌山市で記者団に「多様性の重要性を問題提起しようと思った」と釈明した。
コメンテーターでタレントの山崎怜奈は「こういうニュースが流れること自体、ちょっと気持ち悪いなってゾッとしてしまいました」とコメントしていた。
小西美穂氏「おかしいですよという異論はなかったのか」自民セクシーダンサー懇親会問題ばっさり(2024年3月9日)
元日本テレビキャスターで関西学院大特別准教授の小西美穂氏は9日、日本テレビ系「ウェークアップ」(よみうりテレビ製作、土曜午前8時)に出演。
昨年11月に和歌山市で開かれた自民党青年局近畿ブロック会議後の懇親会に、露出度の高いセクシー衣装を着た複数の女性ダンサーが招かれていた問題に言及し、「(ダンサーを招くことは)おかしいという異論はなかったのか」と、決定過程に強い疑問を示した。
同懇親会には約40人が参加。参加者の中にはダンサーに口移しでチップを渡したり、ボディータッチするケースもあったとされる。会合には自民党の藤原崇青年局長、中曽根康隆・青年局長代理も参加しており、藤原、中曽根両氏は8日、会合出席の責任を取る形で党に辞任届を提出し、受理された。
ジェンダー論の専門家でもある小西氏は「日本って、決めるところに女性がいないという構造的な問題だと思う。開催を決定する時に、『今の時代(ダンサーを招くのは)おかしいですよ』という異論はなかったのか」と指摘し、女性の観点が反映されなかったが故の事態ではないかとの認識を示した。「同じような考えで同じような経験を持った人だけで組織をつくって物事を決めると、こういうリスクがあるという現れだと思います」とも述べ、ばっさり切り捨てた。
懇親会をめぐっては、会合に公費が使われた疑いを指摘する声もあり、派閥の政治資金パーティー裏金事件に続くスキャンダルに。SNSで「過激ダンスショー」がトレンドワードになるなど、党へのダメージをさらに深めかねない問題になっている。
チップを口移しで…セクシーダンサー招いた会合出席で自民党青年局長ら引責辞任 SNS激怒(2024年3月8日『日刊スポーツ』)
自民党和歌山県連の懇親会を巡り、取材対応する青年局の藤原崇局長(左)と中曽根康隆局長代理(共同)
自民党に8日、また新たなスキャンダルが発覚し、党青年局幹部の辞任劇に発展した。
昨年11月、同党和歌山県連が開いた会合に、セクシーな露出の多い衣装をまとった女性ダンサーが複数招かれていたと、8日付の産経新聞が報じた。参加者の中には、ダンサーに口移しでチップを渡す様子も確認されたとし、この会合に公費が含まれている可能性も指摘されている。
関係者によると、この会合は昨年11月18日、和歌山県内で開かれた党青年局近畿ブロック会議後の懇親会。約40人が参加していたという。また、この会合には、藤原崇青年局長、中曽根康隆・青年局長代理も参加していた。
報道を受けて藤原、中曽根両氏は8日、会合出席の責任を取る形で、金子恭之組織運動本部長あてに辞任届を提出し、受理された。自民党が発表した。
インターネット上では「過激ダンスショー」というワードが一時、トレンドのトップになった。裏金問題に続く「過激ダンサー問題」を受けて。SNSには「不適切にもほどがある!」「こんなん見せられて確定申告なんかやってられるかよ」「僕も他人のお金で過激ダンスショー行きたいです」「バカバカしくて呆れる」「税金でやってんの?」など、厳しい声が続々と寄せられた。
辞任届が受理された藤原氏は、衆院選岩手3区選出。2021年衆院選の同区で、立憲民主党の小沢一郎衆院議員を「小沢王国」の小選挙区で初めて破り、昨年9月、過去に首相を生み出すなど「有力政治家への登竜門」といわれる青年局長に就任したばかりだった。