立憲民主党の山井和則衆院議員が1日午後の衆院本会議で、小野寺五典衆院予算委員長(自民党)の解任決議案の趣旨弁明演説を2時間54分にわたって行った。2024年度予算案の衆院採決を遅らせるための「フィリバスター」(議事妨害)とみられ、衆院事務局によると、衆院本会議での演説としては、記録が残る1972(昭和47)年以降で最長となった。(宮尾幹成、佐藤裕介)
◆大量の資料を取り出し…
大きな紙袋を持って登壇した山井氏は、中から大量の付せんが貼られた資料の山を取り出してから演説をスタート。ゆったりとした口調で、自民党安倍派の幹部が出席する政治倫理審査会(政倫審)と同じ時間帯に予算委を開催しようとした小野寺氏の委員会運営を「予算の審議を軽んじているだけでなく、裏金問題隠し、裏金問題幕引きのそしりを免れない」と断じた。
その後も、自民党議員の名前を1人ずつ挙げて指摘されている問題を説明したり、1990年代前半の金丸信・自民党副総裁(当時)を巡る政治資金規正法違反事件などにも触れたりして、演説を続行。時折、議場を見渡したり、議員の賛同を求めたりして、時間を稼いだ。あまりの長さに、終盤には声がかすれていた。