自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、衆議院政治倫理審査会が開かれ、午前は安倍派の事務総長を務めた西村・前経済産業大臣と松野・前官房長官が出席しました。
両氏はともに、国民の政治不信を招いたことを陳謝した上で、事務総長としてパーティーにかかわる会計処理には関与していなかったと釈明しました。
衆議院政治倫理審査会は再開し、自民党安倍派の「座長」や事務総長を務めた塩谷・元文部科学大臣の弁明とそれに対する質疑を終え、自民党安倍派の事務総長を務めた高木・前国会対策委員長の弁明が始まりました。
高木氏「専門家の指導も受けながら厳正な会計処理に取り組む」
高木・前国会対策委員長は「このような事態を招いてしまったことについて私の至らなさを猛省するとともに、事務所全体として適切な取り扱いが徹底されるよう、改めて法令順守の意識を高め、専門家の指導も受けながら厳正な会計処理に取り組み、政治の信頼回復に努めたい」と述べました。
高木氏「虚偽を避けるため結果として『不明』と記載」
高木氏「還付金 記載漏れがあるとまでは認識していなかった」
高木氏「派閥の事務局の担当者から『記載しなくていい』と指導」
高木氏「還付金はまさに政治活動費として使用した」
高木氏「事務局からノルマ超えた分について還付するという連絡」
高木氏「当選回数や役職に応じて販売目標額が定められている」
高木氏「令和2年分と令和3年分はノルマが半分で還付金が増加」
高木氏「私は検討の場に出席したことはない」
高木氏「収支報告書の作成や提出に関与することは一切なかった」
高木氏「還付の経緯は私自身承知していない」
高木氏「多大なる政治不信を招いたことを心よりおわび」
高木・前国会対策委員長は「今回の政治資金をめぐる問題により、国民の皆さまに多大なる政治不信を招いたことを心よりおわび申し上げる。誠に申し訳ありません」と述べました。
高木氏の弁明始まる
塩谷氏 弁明と質疑を終え退室
塩谷氏 直近のノルマ750万円「安倍派では会長の次に多い金額」
塩谷氏「多くの所属議員から『困っている』という意見」
塩谷氏「もし納税の必要がある時は促していきたい」
塩谷氏「しっかり政治活動に使用していて納税するつもりはない」
塩谷氏「不記載のことがあればその時点で当然直している」
塩谷・元文部科学大臣は、令和4年4月に行われた派閥幹部の会合の際、安倍元総理大臣は不記載の事実を把握していて、それをやめようとしていたのではないかと重ねて指摘されたのに対し「私だけではなく不記載のことを聞いた人は1人もいないと思っているし、指示は受けていない。仮に具体的に不記載のことがあれば、その時点で法令違反ということで当然直していると思う。『還付をやめよう』ということでそれを行ったわけで、嘘をついてるわけではない」と説明しました。
塩谷氏「今までも不記載のことが話題になったことはない」
塩谷氏「現金での支給はやめたほうがいいような話があった」
塩谷氏「不記載で行われていたかまったく承知していない」
塩谷・元文部科学大臣は「いつごろから還付し、それが不記載で行われていたか私としてはまったく承知していない。還付については、ある程度、政治資金を調達する方法としてはいいことだと思っていたが、不記載でこんにちまで続いていたことはまったく承知していない」と述べました。
塩谷氏「政治資金パーティーめぐる問題に一切関与していない」
塩谷氏「『政治とカネ』めぐる抜本的な問題に取り組む」
塩谷氏「不記載に対する厳罰化 連座制の適用は最低限必要」
塩谷氏「責任ある立場で重ねるごとに政治活動費の必要性を実感」
塩谷氏「政治資金の抜本的改革は人材確保のためにも不可欠」
塩谷氏「政治資金の不記載については順法精神の欠如で猛省」
塩谷氏「要望に沿って令和4年分も従来通り還付が継続された」
塩谷氏「政治資金規正法に対する理解 欠けていた部分あった」
塩谷氏「コロナ禍ではノルマが半減されたので還付が生じた」
塩谷氏「還付を目的としたパーティー券の販売はしていない」
塩谷氏「いわゆる『中抜き』・『私的流用』は一切ない」
塩谷氏「法令違反を重ねてしまったことは極めて残念に思う」
塩谷・元文部科学大臣は「還付について本来であれば、収支報告書に記載しなければならないところ、特段、収支報告書で報告する必要がないという運用が事務的にも慣例のような形で引き継がれてきた。今回報道で、このような不適切な運用が行われていた事実を知り、長年の事務的な引き継ぎにより法令違反を重ねてしまったことについては極めて残念に思う」と述べました。
塩谷氏「『裏金』などと言われる使い方はない」
塩谷氏「いつ始まったのか明確な経緯については承知していない」
塩谷氏「政治への信頼損ね 心より深くおわび」
塩谷氏の弁明始まる
本会議終了後 再開させる方針を決定
政倫審 本会議のため再開せず
==政倫審 経過詳報(午前)==
この中で▼西村氏は「このような事態で国民の政治不信を招いたことを清和会の幹部の1人として心よりおわび申し上げる」と陳謝しました。
その上で派閥の会計処理について「会長のもとで事務局長が対応していたので、ほかの幹部、特に事務総長は関与していない。パーティー券の販売ノルマも会長と事務局長の間で何らかの相談があって決められたと推察するが、どう処理がなされていたのか承知していない」と釈明しました。
またキックバックなどが始まった経緯について「若手や中堅議員の政治活動を支援する趣旨から始まったのではないかとされているが、いつから行われたかは承知していない。歴代会長と事務局長との間で長年、慣行的に扱ってきたことで、会長以外の私たち幹部が関与することはなかった」と述べました。
一方、立憲民主党の枝野前代表は、キックバックをやめる意向を示していた安倍氏が死去したあとの令和4年8月に、その後の対応を話し合った派閥幹部の会合について、「収支報告書への合法的な記載方法が提案されたという証言があるが提案したのは西村氏ではないか。現金でのキックバックを不記載にしていて、それが非合法だと知っていたのではないか」と追及しました。
これに対し西村氏は「その時点で還付が適法か違法か、法的な性格について議論したことはないし、収支報告書についても話していない。違法性について議論や認識していたことはない。ただ、『還付してほしい』という所属議員の声に対応する代替策の1つとして、議員が開く政治資金パーティーのパーティー券を清和会が購入するというアイデアが出された」と述べました。
続いて▼松野・前官房長官は「関係者に多大なるご心配とご迷惑をおかけし、何よりも国民の深刻な政治不信を招いたことについて幹部の1人として心よりおわびを申し上げる」と陳謝しました。
その上で安倍派のパーティーにかかわる会計処理について「清和会全体のパーティー券の販売・収入の管理や収支報告書の作成といった経理、会計業務には一切関与していなかった。事務総長の在任期間中に行われたパーティーに関し、各議員への割り当てや販売実績、還付の有無などを把握していたことはなく、収支報告書に記載されているかも含め、パーティー収入の取り扱いについては認識していなかった」と釈明しました。
一方、立憲民主党の枝野前代表は派閥からのキックバックについて「政治団体の支出と言えば、全部所得税がかからないお金になり、納税者は今怒っている。2年もたってから『これは政治活動の会合に使っていた』と言われても、誰と食べていたなどは説明できていない。納税者は納得できないのではないか」とただしました。
これに対し松野氏は「政治目的として認められているものの中で支出してきた。会合などの設定は私も関与しているが、支払いに関しては事務所が行っているので、私が還付金を自由に使っていたという事実はない」と述べました。
松野氏 弁明と質疑を終え退室
松野氏「『ことしからキックバックを行わない』旨の通達」
立憲民主党の枝野前代表は「令和4年に派閥からのキックバックはないことを誰から報告を受けたのか。実際にノルマを超えたパーティー券の売り上げがあったのか」とただしました。
これに対し松野・前官房長官は「派閥の当時の執行部から私に連絡があったのか、事務局から私の議員事務所のスタッフに連絡があったのか記憶が定かではないが、『ことしからキックバックを行わない』旨の通達があった。このため令和4年はキックバックを受け取っていない」と述べました。
その上で「パーティー券収入の多くは清和会の口座に振り込んで頂く形で行っているので、最終的にノルマを達成できたのか、いくらぐらいの売り上げになったのかは私はわからない。その年も通常どおりにパーティー券の購入をお願いしているので、過去何年かの動きをみると、ノルマ以上に清和会への振り込みなどがあったのではないかと推測する」と述べました。
共産 塩川氏「森・元会長の国会での説明 改めて求める」
松野氏「最終決裁がどこで行われていたか存じ上げない」
松野・前官房長官は、事務総長を務めていた際、派閥にあるお金の支出を指示したことがあるかどうか問われ「派閥の収入や支出の管理は事務総長の担務ではなく、私は関わっていない。判断を求められることもなかったため、最終決裁がどこで行われていたか存じ上げない」と述べました。
その上で、「派閥の会長は知っていると思うか」と問われたのに対し「本人がいない場で、推察での発言は控えたい」と述べました。
松野氏「事務総長の監督責任を求められるものではない」
松野氏「還付金を自由に使っていたということは事実ではない」
松野氏「衆議院議員会館の事務所で秘書によって現金で管理」
松野氏「会合があったのかなかったのかも含めて承知していない」
松野氏「非公開を主張していたとされているが事実ではない」
松野氏「私の至らなさを猛省 信頼の回復に努めていく」
松野・前官房長官は「私としては政治資金の適正な取り扱いを心がけてきたし、収支報告が適切に行われるよう留意してきたつもりだ。しかし今回このような事態となり私の至らなさを猛省するとともに、事務所全体として適正な取り扱いが徹底されるよう改めて法令順守の意識を高め、専門家の指導を受けながら厳正な会計処理に取り組み信頼の回復に努めていく」と述べました。
松野氏「経理、会計業務には一切関与していなかった」
松野氏「適正な取り扱いをすべきことは当然で深く反省」
松野氏「還付金の授受や金額などは報道以降に認識」
松野氏「幹部の1人として心よりおわびを申し上げる」
松野氏の弁明始まる
西村氏 弁明と質疑を終え退室
西村氏「森氏が関与していたという話は聞いたことがない」
西村氏「過去5年間の収支を点検することに時間を取られていた」
西村・前経済産業大臣は、森元総理大臣ら派閥の歴代会長に事実関係を確認したのか問われたのに対し「亡くなっている方も多く、私の知るかぎり、派閥としてそういったことは、行っていないと思う。この間は、過去5年間の収支を点検することに事務局もわれわれも時間を取られていた」と述べました。
立民 枝野前代表「下村氏もここで発言を」
西村氏「違法性について議論や認識していたことはない」
立憲民主党の枝野前代表は、キックバックをやめる意向を示していた安倍氏が死去したあとの令和4年8月に、その後の対応を話し合った派閥幹部の会合について「収支報告書への合法的な記載方法が提案されたという証言があるが提案したのは西村氏ではないか。現金でのキックバックを不記載にしていて、それが非合法だと知っていたのではないか」と追及しました。
これに対し、西村・前経済産業大臣は「その時点で還付が適法か違法か、法的な性格について議論したことはないし、収支報告書についても話していない。違法性について議論や認識していたことはない。ただ、『還付してほしい』という所属議員の声に対応する代替策の1つとして、議員が開く政治資金パーティーのパーティー券を清和会が購入するというアイデアが出された」と述べました。
西村氏「結果的にノルマどおりだったのか承知をしていない」
西村氏 「秘書は『不記載にしたくない』という思い」
西村氏「代替案示され『検討できる』と発言」
西村氏「ノルマ以上に売った議員から返してほしいという声」
西村氏「当時の幹部が集まって方針を決めた」
西村氏「国民の政治不信を招き本当におわびを申し上げたい」
西村・前経済産業大臣は「国民の政治不信を招き、確定申告などしたくないという気持ちになっておられる方も多いと思う。本当におわびを申し上げたい」と述べました。
その上で「現金でのやり取りをやめることが重要だ。記録が残る、振り込みやオンラインを徹底し、政治家の収支について透明度と公開度を高く公表していくことが大事だ」と述べました。
西村氏「現金の還付をやめると方針を決め対応」
西村・前経済産業大臣は「安倍会長が令和4年4月に『現金での還付をやめる』と言ったので幹部で方針を決め、私自身も若手議員に電話でやめる方針を伝えた。したがって安倍会長はその時点で何らかのことを知っていたのだと思う。全体をどこまで把握されたかわからないが『現金は不透明で疑念を生じかねないから現金の還付をやめる』と方針を決め、対応した」と述べました。
西村氏「どう処理がなされていたのか承知していない」
西村氏「秘書に対し『ノルマ分を売ればいい』と伝えていた」
西村氏「令和4年は幹部の間で還付を行わない方向で話し合い」
西村氏「記載されていないことを知らなかった」
西村・前経済産業大臣は「清和会の収支報告書の作成と提出は会計責任者である事務局長が行い、収支報告書に記載しないことも長く慣行的に行われてきたようだが、私は今回の問題が表面化するまで記載されていないことを知らなかった。この取り扱いが長年続けられ、国民の政治不信を招いたことについて、知らなかったとはいえ清和会の幹部の一人として深くおわび申し上げる」と述べました。
西村氏「歴代会長と事務局長との間で慣行的に扱ってきたこと」
西村氏「清和会の会計については一切関わっていない」
西村氏「説明を重ね 今後も説明責任を果たしていく」
西村氏「幹部の1人として心よりおわび申し上げる」
西村氏の弁明始まる
冒頭 議員による傍聴などの手続き
西村康稔氏 収支報告書の訂正は
西村康稔・前経済産業大臣は、自民党が行ったアンケートで、2021年までの4年間に不記載などの金額があわせて100万円あったとしていて、年ごとの内訳は▽2018年が12万円、▽2019年が18万円、▽2020年が32万円、▽2021年が38万円となっています。
自身が代表を務める政治団体「総合政策研究会」の2020年と2021年の政治資金収支報告書に、派閥からの収入、あわせて70万円を記載していなかったとして1月31日に収支報告書を訂正しています。
それぞれの年に個人で開催していた政治資金パーティーの収入について、派閥からの収入と同じ金額分を減額しています。
西村・前経済産業大臣は1月の記者会見で、派閥側から議員側へのキックバックについて、「歴代会長と事務局長との間で、長年、慣行的に行われ、私たちは関与することはなかった。収支報告書に記載がないことも今回の問題が表面化するまで知らなかった。自分が還付や収支報告書への不記載を指示したり了承したりしたことはない」などと述べていました。
◇西村康稔(にしむら・やすとし)氏
西村康稔氏は衆議院兵庫9区選出の当選7回で、官房副長官や経済再生担当大臣などを歴任しました。
おととし8月からは経済産業大臣を務めましたが、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で去年12月に辞任しました。
所属していた安倍派では、2021年10月からおととし8月まで、当時の細田会長や安倍会長のもとで事務総長を務めました。
また「5人衆」と呼ばれる議員の1人で、派閥の意思決定にあたる常任幹事会のメンバーでした。
西村氏は、ことし1月の記者会見で派閥からキックバックを受けた金額はおととしまでの5年間で100万円だったと明らかにし、陳謝しました。
一方で、派閥から議員側へのキックバックについては、歴代会長と事務局長との間で長年、慣行的に行われ、自身は関与しなかった上、収支報告書に記載がないことも問題が表面化するまで知らなかったと釈明していました。
松野博一氏 収支報告書の訂正は
安倍派「5人衆」と呼ばれた議員の1人で、派閥の事務総長を務めた松野博一・前官房長官は、自民党が行ったアンケートで、2021年までの4年間に不記載などの金額が、あわせて1051万円あったとしていて、年ごとの内訳は▽2018年が112万円、▽2019年が74万円、▽2020年が315万円、▽2021年が550万円となっています。
自身が代表を務める政治団体「松風会」の2020年と2021年の政治資金収支報告書に派閥からの収入あわせて865万円を記載していなかったとして、2月5日に収支報告書を訂正しています。
また支出については、おととし(2022年)まで、3年間の収支報告書を訂正していて、新たに「会合費」として支出があったと記載しました。
松野・前官房長官は、1月の記者会見で、キックバックの使いみちについて「国会議員との会合などに使用し、私的に使われたことはないと確認している」と述べた上で、「パーティー券の販売は事務所スタッフが担当し過去5年の還付金の不記載額は去年11月ごろに初めて知った」として、派閥の経理や会計は、事務総長の担務ではなく関わっていないと説明していました。
◇松野博一(まつの・ひろかず)氏
松野博一氏は、衆議院千葉3区選出の当選8回で、文部科学大臣などを歴任したあと2021年10月の岸田内閣の発足以来、官房長官を務めました。
派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で去年12月に不信任決議案が提出され、決議案は否決されましたが、2日後に「国政に遅滞を生じさせたくない」などとして辞任しました。
所属していた安倍派では2019年9月からおよそ2年間、当時の細田会長のもとで事務総長を務めました。
また「5人衆」と呼ばれる議員の1人で、派閥の意思決定にあたる常任幹事会のメンバーでした。
松野氏はことし1月に行った記者会見でおととしまでの5年間で派閥から1051万円のキックバックを受け、収支報告書に記載していなかったことを明らかにし、陳謝しています。
一方で、パーティー券の販売は事務所スタッフが担当し、過去5年の不記載の額は、去年11月ごろに初めて知ったとした上で、派閥の経理や会計業務は事務総長の担務ではなく、自身は関わっていなかったと釈明していました。
塩谷立氏 収支報告書の訂正は
安倍派の事務総長やとりまとめ役の座長を務めた塩谷立・元文部科学大臣は、自民党が行ったアンケートで、おととしまでの5年間のうち、2021年を除く4年間に不記載などの金額があわせて234万円あったとしていて、年ごとの内訳は▽2018年が24万円、▽2019年が14万円、▽2020年が76万円、▽2022年が120万円となっています。
自身が代表を務める政治団体「塩谷政治経済研究会」の2020年とおととしの政治資金収支報告書に、派閥からの収入あわせて196万円を記載していなかったとして、1月31日に収支報告書を訂正しています。
また支出として新たに▽事務所の運営費や▽飲食代▽弁当代などが記載されました。
塩谷・元文部科学大臣は1月の記者会見で、議員へのキックバックについて「いつ、どういう形で始まったかはまったく分かっていない。収支報告書への不記載もまったく知らなかった」などと話していました。
◇塩谷立(しおのや・りゅう)氏
塩谷立氏は、(しおのや・りゅう)衆議院比例代表東海ブロック選出の当選10回で、これまでに文部科学大臣や党の総務会長、選挙対策委員長などを歴任しています。
安倍派では、2012年11月から5年あまり、当時の町村会長や細田会長のもとで事務総長を務めました。
そして、おととし7月に安倍元総理大臣が亡くなり会長が不在となったあとも会長代理を務め、去年8月に派閥の意思決定にあたる常任幹事会が発足してからは、とりまとめ役の「座長」を務めました。
政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、派閥が解散を決めるまでの意見集約を担い、みずからは衆議院政治倫理審査会長の役職から退きました。
塩谷氏は、ことし1月に地元で行った記者会見で、おととしまでの5年間で派閥から234万円のキックバックを受けていたことを明らかにし、陳謝していました。
一方で「キックバックがいつ、どういう形で始まったかはわかっていない。収支報告書への不記載もまったく知らなかった」などと釈明していました。