東京の強風で「個人情報が飛ばされた」と墨田区が謝罪 生活保護受給者94人分の書類 自転車の前カゴから(2024年2月28日『東京新聞』)

 東京都心で最大瞬間風速20.2メートルを記録した26日、強風により個人情報を含む書類が相次いで飛ばされた。墨田区は28日、生活保護受給者94人分の個人情報が書かれた書類を紛失したと発表。江戸川区も同日、中学生7人分の食物アレルギー情報を記した書類がなくなったと発表した。
墨田区役所

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江戸川区では給食アレルギー情報7人分が飛ばされた

 墨田区によると、26日午後、ケースワーカーの20代男性職員が受給者宅に移動中、自転車の前かごに入れていたクリアファイルから書類が風に飛ばされ、路上に散乱。回収したが、担当する受給者94人分の氏名や住所などが記載された4枚がなくなっていたという。区は、警察に遺失物届を提出した。職員が手分けして94人の受給者宅を訪問し、謝罪する。自転車のかごにネットを掛けるなどの再発防止策を徹底する。
 江戸川区によると、26日夕、学校給食の調理を請け負う業者の社員が、自宅近くのコンビニで書類をコピーしようとした際、強風で12枚が店外に飛ばされて紛失。書類には、給食で食物アレルギー対応が必要な7人分の名字やクラス、原因食物が書かれていた。学校は警察に遺失物届を出し、保護者に謝罪した。(井上真典、加藤健太)