福岡県みやま市の市立小1年の男児(7)が給食中に食べ物を喉に詰まらせた後に死亡した事故で、市教育委員会は27日夜、同校で保護者を対象にした説明会を非公開で開いた。会終了後、報道陣の取材に応じた市教委の藤吉裕治教育部長は事故について「学校はできる限りのことをやってくれた」と述べた。
事故は26日午後の給食中にあった。男児が立ち上がって吐きそうになり、担任が吐かせようと背中をたたくなどしたが、立っていられない状態になった。養護教諭らが心臓マッサージと人工呼吸を実施し、男児はドクターヘリで県内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。ウズラの卵を喉に詰まらせたとみられる。
市教委によると、説明会では保護者から食材の加工方法や教職員の救命講習などについて質問があったといい、約50分で終了した。
また、学校が児童約260人全員を対象に「眠れたかどうか」といったアンケートを実施したところ、数十人が「眠れない」「食べられない」といった不安を訴えたという。死亡した男児と年齢が近い、低学年児に目立ったといい、学校には県教委からカウンセラー5人が派遣され、不安を訴えた児童に対応した。
藤吉部長は「しっかり対応していきたい。いち早く平常を取り戻したい」と説明。取材に同席した同校の校長は「遺族は『心の整理がつきません』と言っている。きちんと対応していきたい」と述べた。
事故があった26日の献立は、ご飯▽みそおでん▽海藻サラダ▽牛乳――で、ウズラの卵はみそおでんの具に使われていた。【降旗英峰】