NHKに録音データの開示命じる かんぽ報道巡り 東京地裁判決(2024年2月20日『毎日新聞』)

東京地裁=東京都千代田区で2020年1月15日午前10時36分、米田堅持撮影

 かんぽ生命保険の不正販売を報じた番組を巡り、NHK経営委員会が2018年、当時の上田良一会長を厳重注意していた問題で、市民グループ(原告114人)がNHK森下俊三経営委員長を相手取って経営委の議事録や議事内容の録音データの開示を求めた訴訟の判決で、東京地裁(大竹敬人裁判長)は20日NHK側に録音データの開示と原告1人当たり2万円の損害賠償を命じた。

 NHK側は「録音データは廃棄した」と主張していたが、判決は「NHKの役職員は現時点でも録音データを保有している」と認めた。

 原告側は「経営委による番組介入があった。再発防止が必要」とし、議事内容が記録された録音データの開示を求めていた。【巽賢司】