岩手県奥州市の黒石寺に伝わる奇祭「黒石寺蘇民祭」は17日、下帯姿の男衆らが最後の蘇民袋の争奪戦を繰り広げ、一千年以上の歴史の幕を閉じる。
昨年末に檀家(だんか)の高齢化と担い手不足を理由に今回が最後と公表され、境内には全国各地から多くの観光客らが詰めかけた。
【写真】JR東日本が掲示を拒否したことで話題となった「蘇民祭」の観光ポスター
「最後に背中を押され初めてやってきた」という埼玉県朝霞市の須藤幸四郎さん(74)、福島県南相馬市の志賀正明さん(71)と西内一夫さん(71)は「何とか復活してほしいね」と口をそろえた。
16年ぶりに黒石寺にきた花巻市の会社員、佐藤真さん(53)は、JR東日本が平成20年に掲示を拒否したことで話題となったポスターのモデル。「蘇民祭の名の通り将来、蘇ってくれれば」と話した。
令和6年黒石寺蘇民祭について
【日時】
・令和6年2月17日(土)(旧正月8日)18:00~23:00
・通常の旧正月7日の晩から8日の早朝までの実施とは異なる点にご留意ください。
【内容】
・18:00 夏参り
・19:30 別当登り
・21:00 鬼子登り
・22:00 蘇民袋争奪戦
・23:00 終了
※事前の参加申し込み等はございません。
※蘇民袋争奪戦に参加される方は、当日20:00より、境内で受付をお願いいたします。
※蘇民袋争奪戦の参加者希望者多数の場合は、当日参加者数の制限を行う場合もございますので、ご了承ください。
※ご本尊薬師如来坐像の御開帳は、17:00~20:00の予定です。